天田財団_助成研究成果報告書2024
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4.結び レイヤー 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 ■■■■■■■■■■■■■■■■でマイクロメート分解能の■■■■■計測を行う“マイクロライダー”を用い,レーザー溶接中のキーホール形状の計測と,キーホールの深さのリアルタイム計測とそれを用いたフィードバック制御を行った.フィードバック制御では,キーホール深さが一定となるように溶接レーザーの強度をフィードバック制御し,溶接速度が変化しても溶け込み深さを一定に保てることを示した.■また,マイクロライダーの信号解析やレーザー溶接の判断に機械学習を用いることを想定して,■■■によるマイクロライダーの信号解析を行った.マイクロライダーの信号を■■■で解析しても高精度な距離推定が可能であることを確認した.■ 表4■CNNの各層のタイプ タイプ イメージ入力 畳込み バッチ正規化 平均値プーリング 全結合 ReLU 全結合 全結合 回帰出力 図17■学習結果 ReLU 1000×1×1 51×100×1 ReLU 20×1の平均値 10 10全結合 1全結合 特性 ■■・■■機械学習による解析の試み■■前節では,高速ADCとFPGAを用いたリアルタイムフィードバック制御が可能であることを示した.しかし,リアルタイムでの信号解析には,大規模なFPGAプログラムを必要とする.リアルタイムでのレーザー制御には,キーホールの深さだけでなく,キーホール形状の安定性などの情報も利用するとより良くなることが期待できる.しかし,多くのパラメータから制御の条件を設定することは難しい.そこで,機械学習の利用が考えられる.良条件でのレーザー溶接中のマイクロライダーの計測結果,悪条件でのマイクロライダーの計測結果条件を蓄積し,機械学習によりレーザー条件の良否を判定する.これができるとフィードバック制御の処理を簡略化できる可能性がある.また,マイクロライダーの信号から機械学習にて直接深さが推定できれば,信号処理の簡略化もできる.ここでは,機械学習による信号処理を行い,マイクロライダーの測定信号の機械学習による解析の可能性を示す. ■図16は,計算機で発生させたマイクロライダーの疑似信号の例である.光路長差を0.1 mmから5 mmの範囲でビート信号を計算し,ガウス型のランダムノイズを加えて作成している.5000個の学習データと200個のテストデータを作成し,学習とテストを実施した. ■ネットワークとして1層のコンボリューション層と3層の全結合層からなる10層のコンボリューションニューラルネットワーク(CNN)を用いた.表4はCNNの各層のタイプを示す.入力層は1000×1×1の1次元データである.出力層は回帰出力としており,距離を出力する.出力層をソフトマックスと分類出力にすれば,良否判定に変更することもできる. ■図17に学習したネットワークを用いて,200個のテストデータで距離推定を行った結果を示す.横軸が真値で,縦軸が予測値である.機械学習により距離推定ができることが確認できた.RMSE誤差は13.7 μmである. 図16■機械学習用のデータ − 95 −

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