3.研究成果■・■キーホール形状計測レーザー溶接中のキーホール形状計測の測定例を示す.図8は,レーザー溶接中のマイクロライダーの走査方向を示す.黄色がキーホール,赤が溶融池を表している.溶接レーザーは左側へ走査されている.キーホールの中心付近で溶接方向と平行な方向(x方向)と垂直な方向(Y方向)に計測ビームを走査し,キーホールの形状を計測した.レーザー溶接条件と計測条件は表1と表2に,実験装置の外観を図9にそれぞれ示す.4.6MHzの干渉信号での連続処理している.各パイプラインで4つのFFTを並列処理すれば,9.6MHzでのリアルタイム信号処理ができる.フィードバック制御部では受信した距離情報に基づき,レーザー発振器への出力指令電圧(0~10 V)を制御する.信号処理部から出力されるデータは,FFT解析結果の最大振幅値とその距離情報で,これらはFMCケーブル経由でフィードバック制御部に逐次転送される.フィードバック制御部では受信した解析結果に基づき,レーザー出力のアナログ指令値を増減する.フィードバック制御部のFPGAには,ソフトコアプロセッサ(MicroBlaze)を搭載し,シリアル通信により制御PCから制御条件設定と制御結果のモニタリングが可能である.レーザー溶接中の溶融池計測では,解析結果の変動が大きく,そのままではフィードバック制御に適用することができないので,フィルタ処理を行う専用IPを製作し,外れ値を除外するフィルタ処理を行い,目標キーホール深さとの差分をフィードバックする方法で加工レーザー出力指令値を制御している.図6制御システム全体の構成図(上)と写真(下)図7FPGAでのパイプライン処理の概略図図8マイクロライダー走査軸模式図表1レーザー溶接条件表2計測条件図9キーホール形状計測実験装置外観溶接条件出力溶接速度■■スポット径ビーム径(表面)上板下板■■■■ff■■■■■■■■■■■■ff■■■■■■■計測条件走査速度走査距離計測時間計測位置焦点位置スポット径パラメータ■■■■■■■■■■■■■■■■■■300 µm560 µmパラメータ■■■■■■■■■■■■200 µs溶接中心ワーク表面89 µm− 93 −
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