AF-2021238-C2奨励研究助成(若手研究者枠)AF-2021241-C2奨励研究助成(若手研究者枠)ナノ材料合成,光学デバイスレーザー誘起水熱合成,プラズモン,二酸化バナジウムchristophe.pin@es.hokudai.ac.jpレーザー加工粗微動機構,冗長システム,軌跡生成tajima.s.ac@m.titech.ac.jpPin Christophe Louis Marie田島 真吾北海道大学 電子科学研究所 助教東京工業大学 科学技術創成研究院未来産業技術研究所 助教− 57 −レーザプロセッシングレーザプロセッシングレーザー誘起水熱合成を利用して金と二酸化バナジウムのハイブリッドナノ構造を作製デュアルドライブシステムの軌跡最適化によるレーザ加工の高速高精度化扁平な光学部品はすでに製造されており、次世代のオプトエレクトロニクスデバイスに組み込まれようとしているが、制御可能な機能を持つ部品の開発が急務となっている.その方法の一つは、相変化材料を使用することである.本研究では、二酸化バナジウム(VO2)を相変化材料として用い、高度に調整可能なマイクロ・ナノ光学デバイスの実現のために、レーザー誘起水熱合成による簡便な方法で金とVO2のハイブリッドナノ構造の作製を試みた.レーザー誘起水熱合成法を用い、金属ナノ構造の周りに選択的にナノサイズのVO2構造を作製する.レーザー照射により誘起されたプラズモン場による局所加熱を利用することで、局所的にVO2ナノシェルを意図的に作製できた.また、アルミナコート金薄膜に単純にレーザーを照射し、局所加熱を行うことによって、局所的に水熱合成を行い、VO2の円形状のマイクロ構造を局所的に作製した結果についても報告する.粗動軸と微動軸を組み合わせた冗長なサーボシステムであるデュアルドライブシステムは,超高速レーザ加工などの広い作業スペースでの精密位置決め用途として広く使用されている.粗動ドライブは微動ドライブを搬送して広いストロークの位置決めを行い,微動ドライブはレーザシステムの超高速で短いストロークでの位置決めを行う.本研究では,この冗長デュアルドライブによるレーザ加工システムのための新しい軌跡生成アルゴリズムを提案する.FIRフィルタを用いた新しい補間法により,加工経路を滑らかに補間し,連続的な加工動作を実現した.補間誤差は指定範囲内に制御され,正確なレーザ位置決めを実現した.また,粗動軸と微動軸の分散的な同期動作指令を生成することで,各軸のストローク制限内での正確な動作が実現できた.シミュレーションによる検証の結果,提案法によりデュアルドライブシステムの同期動作軌跡を生成できることが確認できた.
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