AF-2021204-B2一般研究開発助成AF-2021205-B2一般研究開発助成レーザー加工フェムト秒レーザ,ダイヤモンド,イオン注入tatsuya-okada@tokushima-u.ac.jpレーザ加工,電気自動車,3Dプリンタ純銅,選択的レーザ溶融法,青色半導体レーザsato.yuji.jwri@osaka-u.ac.jp徳島大学 大学院 社会産業理工学研究部 理工学域 機械科学系 教授大阪大学接合科学研究所 レーザプロセス学分野 准教授岡田 達也佐藤 雄二− 47 −レーザプロセッシングレーザプロセッシングフェムト秒レーザ照射により改質を導入したダイヤモンド単結晶表面へのイオン注入高輝度青色半導体レーザを用いた金属積層造形法による銅の3D造形ダイヤモンド単結晶表面にフェムト秒レーザを照射し,改質を導入した。ダイヤモンドを600℃に加熱しながらp型化イオンであるホウ素イオン(B+)とn型化イオンであるリンイオン(P+)または窒素イオン(N+)イオンを注入した。結晶深さ方向のイオン濃度分布を二次イオン質量分析(SIMS)により測定した。ダイヤモンドの結晶性については,集束イオンビーム(FIB)加工により薄片試料を作製し,透過電子顕微鏡(TEM)により,ナノビーム回折(NBD)パターンを取得して確認した。全てのイオン種について,レーザ照射部でのイオン濃度が非照射部の濃度を上回っており,レーザ改質部の導入によるイオン取り込み促進効果を確認した。ただし,この促進効果はイオン質量により異なり,軽いイオン(B+,N+)の方が重いイオン(P+)よりも効果が高かった。銅は,高い熱伝導率や電気伝導率など優れた特性を有するため,ヒートシンクや電気自動車用モーターコイルなどに用いられている.しかし,銅は加工特性が低く,複雑形状の構造を形成するのが難しい.そこで,レーザを熱源とする選択的レーザ溶融法(SLM法)に着目した.本研究では,青色半導体レーザを搭載したSLM装置を用いて造形を行った.造形したサンプルの相対密度を測定した結果,造形体積が大きくなるほど,相対密度が減少することがわかった.さらに純銅の積層造形体積に依存した入熱法を用いると相対密度が99%となり,最も相対密度が高い純銅造形物を作製することが出来た.従って積層体積に適したレーザの入熱が造形欠陥の防止に重要な因子となることがわかった.
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