1.研究の目的と背景2.実験方法キーワード:キャビテーション,ピーニング,表面改質処理純チタンは実用金属中で軽量かつ生体親和性に優れるため,医療用インプラントに使用されるが,摩耗性や疲労特性が乏しい.我々は表面改質技術に注目した.従来の表面改質技術ではショットピーニングff■■■が用いられるが,処理後の表面粗さの増加により,き裂の発生点になる場合があるため,表面粗さを抑制させる技術が必要である.近年,開発されたエネルギー集中型機能性キャビテーションff■■■■■■■処理は,対象物の表面粗さを抑制しながら,疲労特性を向上させることが可能である.しかし,■■■■■■処理は従来の■■■処理と比較して,疲労特性に差異が認められないため,装置の改良が必要であった.本研究では■■■■■■に旋回ノズルを加えた装置を作製し,純チタンの疲労性と摩耗性の向上を目的とした.供試材は純■■と純■■を用いた.純■■は■■■■■■で発生したキャビテーションで表面処理したときの質量損失量を測定するために用いた.表面処理は従来の■■■と旋回ノズルを用いた■■■■■■(図■)を使用した.両処理のポンプ吐出圧力は■■■■■■とし,ノズル径はΦ0.8 mmでノズル■試料間距離は■■■■■,超音波の周波数は ■■■■■とした.評価方法は,残留応力,硬さ,質量損失量の測定,摩耗試験を行った.摩耗試験の条件はボールオンディスク式を用いて移動範囲■■■■■,移動速度■■■■■■■■■■,φ10mmのクロム鋼球ff■■■ ■で荷重■■■■, ■■回,往復した.また,摩耗試験後の表面はレーザ顕微鏡で観察した.加工条件を選定するために各処理で純■■表面を■■■■■■図1本実験で使用した■■■■■■装置東京都立大学システムデザイン学部機械システム工学科( ■ ■年度国際会議等参加助成■■■ ■ ■■■■■■ )助教井尻政孝まで加工した.加工前の純■■の板は■ ■■■番まで研磨して長手方向に研磨した.研磨後の試験片表面は,初期残留応力が試験片によって異なることから,改善量を定量的に測定するために加工後の残留応力は初期の残留応力で除した値を採用した.加工時間 ■■■■■を超えると,圧縮残留応力および,硬さの改善量が少なくなった.本研究では,加工時間 ■■■■■を最適な時間とした.図2に各処理の純■■表面の動摩擦係数を示す.動摩擦係数の測定は荷重が■■■~■■■■のとき,表面で摩耗が生じなかったため,摩耗が生じる■■■■で行った.未処理材では,■ ■回を過ぎると動摩擦係数が増加した.一方で■■■■■■処理した試料では,動摩擦係数が約■■■■であり,差異がほとんど認められなかった.これは■■■■■■処理によって向上した表面の硬さもしくは圧縮残留応力が起因していると考えられる.また,摩耗試験後の表面では摩耗前の未処理材の表面粗さff■■■は ■■■■■μ■であり,摩耗試験後は,■■ ■■■μ■であった.一方で,■■■■■■処理した摩耗前の試料の表面粗さは, ■■■ ■μ■であり,摩耗試験後は, ■■ ■■μ■であった.摩耗試験後の表面をレーザ顕微鏡で観察すると,表面粗さが低いことから■■■■■■処理が純■■表面の摩耗による損傷を低下させることが明らかとなった.本研究は公益財団法人天田財団の ■ ■年度国際会議参加助成により国際会議で発表した.関係各位に深謝する.図2摩擦係数と回数の関係謝辞− 484 −エネルギー集中型機能性キャビテーション処理した純チタン表面の疲労特性および摩耗特性の評価
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