天田財団_助成研究成果報告書2024
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AF-2020232-B3一般研究開発助成AF-2020233-B3一般研究開発助成レーザ加工レーザ吸収率,金属ガラス,パルスファイバーレーザterajima@kanagawa-u.ac.jpレーザー加工レーザ誘起プレーティング,ナノカーボン,金属析出,金属3Dプリンティングsuzukitsun@akita-pu.ac.jp寺島 岳史鈴木 庸久− 46 −レーザプロセッシングレーザプロセッシングキーワード連絡先メールアドレスキーワード連絡先メールアドレス[応用分野]神奈川大学 工学部機械工学科 准教授[応用分野]秋田県立大学 機械工学科 教授パルスファイバーレーザ照射による金属ガラス合金の アモルファス化および温度履歴解析 カーボン添加によるレーザ誘起プレーティングの析出効率の改善シリコーンオイルに浸したCu、Ti、Zr55Al10Ni5Cu30金属ガラス試験片にパルスレーザ加工を行い、昇温したオイルの温度履歴から各種金属材料のレーザ吸収率の測定を行った。その結果例えばCuに対するレーザ吸収率は20Wの非溶融表面では0.081、40Wの溶融表面では0.249と算出された。これはMainaらの文献値と同様の傾向を示しており本測定の有効性が確認できた。また被レーザ加工材料として非平衡金属材料の代表格である金属ガラスに着目し、Zr55Al10Ni5Cu30母合金(結晶)にレーザ照射して選択的アモルファス化を行った。その結果レーザ照射部の溶込みに242µm厚の金属ガラス層を得ることができた。さらにレーザ加工デザインを与えることでメッシュ形状を造形することに成功した。レーザ誘起プレーティングは,めっき液中に浸漬させた基板にレーザを照射することで,局所的に金属を析出させる技術である.我々は,無電解ニッケル(Ni)めっき液中の鉄基板に対して,連続波レーザを用いたレーザ誘起プレーティングを行い,レーザ照射時間,レーザ出力に対するNi析出物の性状の変化,基板表面の温度分布および温度変化とNi析出形態との関係,析出温度条件を明らかにした.しかし,Niの析出速度の制御,基板温度分布から生じるNi析出物の膜厚の不均一などが課題となっている.これらの課題を解決するための1つの方法は,めっき液中に,添加物を混合し,レーザの吸収,散乱を生じさせることが考えられる.本報告では,レーザ光の基板への吸収率とめっき液中での吸収率を制御するために,めっき液中にカーボンブラック(CB)を添加し,CBの添加量とNi析出物の性状から,レーザ誘起プレーティングによるNi析出機構へのCB添加効果を明らかにした.

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