■■■■■■ キーワード:抽伸加工,チューブフォーミング,異形管 謝■辞■参考文献 板材の材料試験に関する研究について講演を行った.講演以外には,初日にWelcome Party,3日目にBanquet,5日目にFarewell Paryが開催され,コロナ禍以前に開催された2017年から6年ぶりに対面での交流を深める機会があった.プロシーディングスは,Lecture Notes in Mechanical EngineeringのProceedings of International Conference on the Technology of Plasticity – Current Trends in the Technology of Plasticityとして出版された.なお,次回のICTPは,2026年に韓国で開催されることが発表された. ■ ・ ■著者の講演内容■■■著者は,チューブフォーミングのセッションにて,「拡管型抽伸加工による四角管成形」に関する研究内容について講演を行った.Keynote presentationに選ばれたため,講演時間30分+質疑応答10分であった. 著者らは,これまでに薄肉円管を効率的に成形する方法として,拡管型抽伸加工を提案している.従来の抽伸加工では,穴型を有するダイスに管を通して引き抜くことによって,縮径しながら所望の寸法に加工する.これに対し,本研究で提案する拡管型抽伸加工では,プラグを管に通して引き抜くことによって,拡径しながら所望の寸法に加工1.開催日時 ■ ■ ■年■月 ■日(日)~■月 ■日■ 2.開催場所■■Mandelieu-La Napoule Congress and Exhibition Center, ■フレンチ・リヴィエラ,フランス ■3.国際会議報告 ■ ・■■会議の概要■■■International Conference on the Technology of Plasticity (ICTP)は,塑性加工に関わる現状の課題や最新技術に関連する研究発表を行うための国際会議であり,「塑性加工のオリンピックゲーム」とも呼ばれている.1984年から3年毎に開催されており,14回目となる本会議は,フランスのフレンチ・リヴィエラにて開催された.実行委員長はPierre-Olivier Bouchard教授(Mines Paris - PSL Research University)が務めた.35か国から510以上のアブストラクトが提出され,そのうち370件の口頭発表,34件のポスター発表がアクセプトされた.9部屋に分かれて17のトピックに関するセッションが組まれた.英国,ドイツ,アメリカ,中国,日本,フランスから7件のPlenary Lectureがあり,日本からは桑原利彦教授(東京農工大学)が金属電気通信大学■大学院情報理工学研究科■機械知能システム学専攻■( ■ 年度■国際会議等参加助成■■■■ ■ ■■■■■ )■准教授■梶川■翔平■する.拡管型の場合,管壁は周方向に伸ばされるため,体積一定で変形することを考慮すると,縮管型と比べて管壁が減肉しやすい.これまでに円管の成形に関して,成形性や適正なプラグ形状について調査を行ってきた.一方で,四角管などの異形管の成形に関して検討された例はない, そこで,本発表では,図1に示すように,拡管型抽伸加工によって,円管から四角管を成形する際の成形性や適正なプラグ形状について,有限要素法(FEM)解析および実験による調査を行った結果を報告した1).まず,FEM解析によって,プラグの形状が成形性に及ぼす影響について調査を行った.その結果,成形不良として,拡管不足による形状不良と,過度な拡管による角部のくびれが生じた.これらの成形不良を抑制するにあたって,管の初期内径と同じ幅のプラグを用いることが適切であった.また,角部のくびれを抑制するにあたって,プラグのテーパ部における断面形状は,管の変形に応じて,円から四角に変化する形状が望ましく,テーパ部の軸方向長さが長くなるよう半角は小さい方が良いことが明らかとなった.解析結果に基づき設計したプラグを用いた実験によって,不良のない四角管を成形することに成功した. ■質疑応答では,成形性に関わる支配的なパラメータや,加工時のひずみ状態などに関する質問があった.質問いただいた内容を踏まえ,今後の研究を進めていきたい. ■図1■拡管型抽伸加工による四角管の成形 ■本国際会議への参加にあたり,公益財団法人天田財団より助成を受けた.ここに厚く御礼申し上げる.■ (a) 加工の概要(b) 成形品の断面Draw shaftGuidePlugCoreShaftNutChuck4 mmthe 14th 1) Shohei Kajikawa, Yusuke Kato, Shiliang Zhang, Takashi Kuboki, Masayoshi Akiyama, Proceedings of the 14th International Conference on the Technology of Plasticity, Lecture Notes in Mechanical Engineering (2023), 612. − 467 −国際会議(■■■■■■■■■)参加報告■
元のページ ../index.html#469