SESSION III 10 April 2024 Hybrid Multi-scale Models of Metal Additive Manufacturing and Steps Toward a Digital Twin Anthony Murphy (CSIRO - Commonwealth Scientific and Industrial Research Organisation, Australia) Application of Additive Manufacturing to Metallic Biomaterials Takao Hanawa (Tokyo Medical Dental University, Japan) Robust Additive Manufacturing of Functional Lightweight Integrated Customisable Metallic Structures Sven-Frithjof Goecke (TH Brandenburg, Germany) Utilising Evolutionary Design Strategies to Improve the Performance of Additively Manufactured Components Michael Breedon (CSIRO - Commonwealth Scientific and Industrial Research Organisation, Australia) キーワード:アディティブ・マニュファクチャリング,スマート・プロセッシング,新素材応用 1.国際会議の開催概要 積層造形における科学技術を基盤とした、独創的なテクノロジー群の創出をメインテーマとして、2024年4月10日~13日に大阪市内の大阪大学中之島センターにおいて、国際会議Smart-MADE-2024: Smart Additive Manufacturing, Design & Evaluationを開催いたしました。積層造形のプロセスならびにマテリアルを含む様々な研究開発事例に関大阪大学 接合科学研究所 教授 桐原 聡秀 実用レベルに達する技術講演も多数見られ、電磁場を制御する誘電体または磁性体を用いた、さまざまな機能性金属またはセラミック構造体の試作実施例が示されました。これらに加えて、大きな比表面積を備えた電極および触媒をはじめ、医療用途のための生体材料インプラントも開発されています。航空宇宙やその他の高温用途向けの大規模構造物に関しては、鋳型を使用せずに内部冷却経路ネットワークが実現されていました。積層造形テクノロジーの将来展望に関する基調講演では、設計システムの進歩をはじめとして、効率的な造形プロセスや正確な性能のモニタリングに焦点が当てられました。さらに、出発材料としてのナノマテリアル合成や非破壊イメージングに関連する、様々な最新技術についても議論が展開されました。今回のSmart MADEは、国際マイクロエレクトロニクス実装学会 IMAPSの第19回セラミックマイクロシステム国際会議CICMTと連携して開催されました。いずれも米国セラミック協会 ACerSにより協力承認されました。 2.セッション・プログラム(抜粋) する、学問横断的な国際会議として企画されたものであり、2019年3月に大阪で第1回が開催され、これを受けて2021年3月に第2回がオンライン/オンサイトのハイブリッド方式で執り行われた経緯があります。今回は約50件の研究成果が公表され、総勢70名に及ぶ方々にご参加頂き、活発な議論を展開することができました。海外8つの国と地域より約50名の参加があり、ダイバーシティ性が十分に確保できたと考えております。 国際会議の主たるテーマである積層造形テクノロジーは、多機能構造を備えた実用的な先端材料の製造プロセスとして世界的に認められています。これらは、設計の効率的なカスタマイズをはじめ、複雑モデルを有する部品の製造やデジタル技術による性能の評価へ新しい可能性をもたらします。実際のプロセスでは、コンピュータグラフィックを駆使して、理論概念に沿い3次元モデルを設計し、スライス演算により2次元レイヤーを自動作成します。これらのデータ群に沿いながら、2次元断面を次々に積層することで3次元立体を造形します。コンピュータ支援による設計・製造・評価は、特にスマート・アディティブ・マニュファクチャリングと呼ばれます。 会議における研究発表では、積み重ねた材料へ収束させた熱線を照射する、リソグラフィーベースのアプローチとして、高解像度のレーザまたは電子ビームを使用し、樹脂バインダーの有無にかかわらず金属またはセラミック材料の粉体層を選択的にスキャンし、2次元断面の固体平面を形成するプロセスが紹介されました。また、材料を基板上の限定領域に噴射する、デポジションベースのアプローチでは、セラミックまたは金属粒子がバインダーに分散されたペースト素材を、3次元空間を自由に移動するノズル先端で融合し、複合材料を作成するプロセスが紹介されました。さらに、コーティングならびにパターニングなどの先進プロセスにより、立体構造の表面機能を向上させる試みも照会されました。 (2023年度 国際会議等準備及び開催助成 AF-2023250-V2) − 459 −Smart Additive Manufacturing, Design & Evaluation 国際会議Smart-MADE-2024
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