1keV達成を確認したことが、核融合研究の流れを変え、現在に至るまで核融合はトカマク中心の研究となりました。村岡教授の講演では、この結果のインパクトを■■■とした場合、それ以後の計測がどのくらいのインパクトがあるかという評価がなされました。村岡教授のグループは■■■■年代後半より低温プラズマにトムソン散乱を適用することを開始し、その研究の流れを引き継いだ九州大学溝口計特任教授(ギガフォトン社前副社長)、北海道大学富田健太郎准教授により、半導体リソグラフィ光源として有望なスズプラズマの計測に引き継がれたことが報告されました。溝口教授、富田准教授の成果はインパクトは現在■■程度であるが、これらの計測結果がリソグラフィ光源の開発に結び付けばインパクトはもっと高いものになるだろうとのコメントがありました。プロセスプラズマにおいては次世代の半導体リソグラフィ光源用のCO2レーザー生成プラズマのトムソン散乱計測において大きな進展が北海道大学の富田博士、九州大学溝口特任教授より報告されました。1mm以下の微小なレーザー生成プラズマに対し、協同トムソン散乱を用いて電子温度、電子密度の二次元計測が達成されました。この結果はEUV光源の最適化に重要な情報を提供するものとなるでしょう。会議の質疑応答においても韓国の先端科学技術研究所(KAIST)のChoi教授より、高温プラズマ計測の技術は、低温プラズマ、特に産業応用プラズマの研究開発で強く要求されているとのコメントがありました。さらに、産業応用への適用では、できるだけ簡便でかつ信頼性のある計測ポスターセッションの様子が必要だという指摘がありました。高温プラズマ計測と低温プラズマ計測の融合は必ずしも容易ではありません。本シンポジウムにおいてもすべての参加者が両分野の融合を意識しているわけではないのですが、少なくとも、一定数の研究者は異なる分野の学際的融合の重要性を認識し、研究に生かそうとしていると思われます。村岡教授は講演でCross Fertilisationが重要だと指摘されました。Cross Fertilisation とは、生物学では“異種交配”という意味がありますが、他の意味として“異なる文化、あるいは相互に生産的で有益である異なる考え方の交換”という意味があります。本シンポジウムは低温プラズマ、高温プラズマのCross Fertilisation を通じて学際的な研究の発展を目指すものです。今後も本シンポジウムを継続することにより、レーザー応用プラズマ計測の今後の新しい展開が期待できると思います。会議期間中は天候にも恵まれエクスカージョンでは、宇治の平等院鳳凰堂を訪問し、日本文化の歴史と伝統を会議参加者に堪能していただきました。会議参加者からの会議運営に対する評価は極めて高く、貴財団の援助もあり本シンポジウムを盛会のうちに終えることをできたことを感謝いたします。■■■■■■■■■■謝辞本国際会議は,公益財団法人天田財団の国際会議等準備及び開催助成(■■■ ■ ■ ■■■■)を受け実施されたものであり、ここに謝意を表します。エクスカーション@平等院鳳凰堂− 452 −
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