■図5 G2シンポジウム海外招待講演者との懇親会 ャープとする効果を両立しており,造形技術の周辺技術の進展として大変に興味深かった. 食と合わせて舞妓さんの踊りで海外からの参加者のおもてなしがなされた.また,G-2シンポジウムでは独自に海外からのキーノート講演者,招待講演者を招いての日本人研究者との懇談の場も設けた(図5).招待講演者は皆,コロナ開け初めての来日で,久しぶりに対面での議論を交わす貴重な機会となり,改めて研究者間の繋がりを強固にして,今後の国際連携を大きく展開する契機となった. 本会議を開催するにあたり,公益財団法人天田財団より国際会議開催準備助成を賜りました.ここに厚く御礼申し上げます.■図4 G2シンポジウム招待講演の様子 謝■辞■講演を頂いた.特に積層時の造形体内部の到達温度の精緻制御により3D構造体の微細組織を巧みに制御可能となる実例が示された(図3).招待講演として,Prof. Y. Koizumi (Osaka Univ.)より,デジタルツインを活用した積層プロセスの高度化の現状について紹介され,レーザー積層造形での高速溶融凝固過程により絶対安定領域に近い平滑界面を有する組織形成も可能となることが示された(図4).欧州での積層造形の動向について,Dr. X. Yao(Brunel Univ. London)から,また砂型を始めとしたセラミックス材料の積層造形技術展開について,Prof. T. Okane(IOT)並びに Dr. T. Kimura(JFCC)より紹介された. 一方,接合の切り口からは,Prof. Jolanta Janczak-Rusch(EMPA)より,Ni-Al系の共晶組成のナノシートを利用した低温自発的瞬間的な接合技術を利用した種々積層技術が紹介された.Prof. S. Kirihara(Univ. Osaka)からは,金属やセラミック微粒子を分散した樹脂ペーストを素材とする3D積層造形に関する招待講演がなされた.Prof. M. Mizosirhi(Nagaoka Univ. Tech.)からは,フェムト秒レーザの多光子吸収によるCu2Oナノ粒子の還元反応を利用したCu微細配線に関する招待講演がなされた.いずれも,ナノメートル~マイクロメートルオーダーでの量子反応を利用した新しい概念による次世代型3D積層造形技術に関する内容であり,3D積層造形技術の今後の新しい方向性を示すものであった. またDr. P. Duxson(Coogee)からは,積層造形の品質向上に寄与する球状粒子の高速高収率生成技術としてプラズマ球状化法の適用が報告され,特に近年のインバーター電源導入による高電力効率プロセスとして進化展開されている現状が報告された.Dr. K. Shinoda(AIST)からはAD法にメゾプラズマを重畳させたハイブリッドAD法により,低温且つ高付着確率=高収率を両立する積層技術となり得る興味深い結果が報告された.Prof. W. H. Chiang(Nat.Taiwan Univ. Sci. Technol.)からの廃プラスチックやバイオマスからのナノカーボン材料の合成などの発表があった.これらプラズマを利用した発表では,今後,積層造形に価値を付加する有効な手段としてプラズマプロセスに期待が寄せられるものであった. ポスターセッションでは,Mr. M. Dougakiuchi(Shimane Inst. Industrial Technol.)らがサイクロン整流機構を内蔵したプラズマスプレー装置により安価粉体を原料に粒子の揃ったナノ粒子生成を可能とする結果を紹介された.サイクロンによる粗粒分級の効果だけでなく,プラズマ流の整流化効果によりナノ粒子化の素過程となる核生成・凝集成長化過程が揃うことで,ナノ粒子の微小化と粒度分布をシ MRMバンケットでは実行委員長のProf. M. Shiratani(Kyushu Univ.)の挨拶,Prof. O. Takai(Kanto Gakuin Univ.)による乾杯の発声により歓談が始まった.京都ならでは夕− 447 −
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