2.実験方法3.実験結果起されたプラズモン場による局所加熱を利用することで,局所的に■■ ナノシェルを意図的に作製できると期待される.また,アルミナコート金薄膜に単純にレーザーを照射し,局所加熱を行うことによって,局所的に水熱合成を行い,■■ の円形状のマイクロ構造を局所的に作製した結果についても報告する. ・■前駆体溶液の調製本研究で使用した前駆体溶液は,コロイド状■■ ナノワイヤの水熱合成について既に報告されているレシピに従って調製した.五酸化バナジウムff■ ■■■とシュウ酸二水和物ff■ ■ ■■・ ■ ■■を■■ のモル比で硫酸水溶液ff濃度■■■■■■■■■■に混合して前駆体溶液を調製した.アルミホイルで包んだ密閉ガラス瓶に入れ,室温で数日間保存すると,■■ ■イオンの生成により,オレンジ色の溶液が緑色,濃紺色へと徐々に変化した.この結果で,バナジウムイオンの酸化状態が■から■■に変化したことを確認できた. ・ 金薄膜を用いたレーザー誘起水熱合成厚さ■■■■のクロム接着層をコーティングした清浄なガラス基板上に,ヘリコンスパッタリング法で厚さ■■■■■の金薄膜を蒸着した.金上での■■ 成長を可能にするためには,さらに接着層が必要であることが判明した後,原子層堆積法によって厚さ■■■■のアルミナ薄膜を堆積した.前駆体溶液(■~■■µ■)を基板上に滴下し,カバーガラス(■■, ■× ■■■ )で覆った.顕微鏡のステージに置く前に,粘着テープでサンプルを密閉した.レーザー誘起水熱合成実験を行うために,波長■■■■■■の■■レーザー光源からのガウスビームを,■■倍の対物レンズ(■■■■■■)または■■■倍の油浸対物レンズを用いて金薄膜の表面に集光した.■■■倍対物レンズの可変開口数は,暗視野顕微鏡イメージングを可能にするために■■■■に設定した.円形状の■■ マイクロ構造を作製するために,■■■■から ■■■のレーザー出力を使用した.照射時間に関しては,■■■■のレーザー出力を使用した場合は■秒,■■■■のレーザー出力を使用した場合は■ 秒から■■秒とした.照射時間が長いとマイクロバブルが発生した.レーザー出力 ■■■の場合は,マイクロバブル形成までの時間が短く,マイクロバブル形成前に照射を止めることができなかった. ・■金ナノ構造を用いたプラズモン支援水熱合成電子ビームリソグラフィ(■ ■■■,■■■■)により,ガラス基板上に金ナノディスクおよびナノバー構造を作製した.現像後,ヘリコンスパッタリング法により厚さ■■■■のクロム接着層と厚さ■■■■の金薄膜を蒸着した.リフトオフ後,原子層堆積法により厚さ■■■のアルミナ薄膜層を堆積した.サンプルは上記と同じプロセスに従って作製した.水熱合成実験を行うために,■■■倍の油浸対物レンズ(■■■■■■)を用いて,波長■■■■■■の■■レーザー光源からのガウスビームを集光した.金ナノ構造上に■■ ナノシェルを作製するために,■■■■■から■■■■■のレーザー出力を使用した.構造によって,照射時間は■秒から数十秒と変化させた.■■■■■■■■■■■■■■■■■■■での数値モデルを用いてシミュレーションを行い,プラズモンナノ構造体の分光特性と光熱効果による定常状態の温度上昇を見積もった.■・■金薄膜上の円形状の■■ マイクロ構造作製■■ の水熱合成は,■■倍の対物レンズを使用してアルミナ薄膜層の無い金薄膜にレーザー光を集光することで試みた.光を薄膜に強く集光すると,■■ 粒子が合成された.しかし,それらは金表面に付着することなく,溶液中に急速に分散した.レーザーの出力が大きいと,マイクロバブルが形成され,融解とディウェッティングによって金薄膜に永久的な損傷が生じた.次に顕微鏡対物レンズの後方焦点面にレーザービームを集光することで,直径約 ■µ■の光ビームを金表面に照射した.ナノ結晶の核生成はビームスポットの全域にわたって金と溶液の界面で観察された.この場合も,金表面に成長した粒子の一部は,レーザースポットから溶液中に速やかに分散することが観察された.金薄膜の同じ領域に数秒間レーザーを照射すると,マイクロバブルが生じた.■■■画像から,金表面にナノワイヤ状の結晶が形成されていることがわかった.しかし,広い領域でナノ結晶が確認できないこともあった.おそらく,合成した粒子が臨界サイズに達した後に剥離したことが原因であると考えられる.図2■■■■のレーザー出力で合成された直径■µ■の円形状のマイクロ構造.白線:■■■■■.金表面への■■ の付着を可能にするため,金薄膜上に薄いアルミナ付着層を堆積した.繰り返し実験を行ったところ,試料表面に■■ 粒子が成長することを確認した.■■■倍の対物レンズを使用してレーザー光を集光し,直径■µ■の円形状のマイクロ構造を作製した.異なる成長段階におけるマイクロ構造の■■■画像を図2に示す.構造の垂直成長が起こる前に,まず界面に薄い準 次元層が形成される.作製された構造は,粗い球状の表面を持つ.■■ の光吸収の影響が大きいため,最初の薄膜層の核生成後,成長速度は急速に上昇する.■■ 合成による吸収の増加のため,レーザースポットにおける固液界面の温度は加速度的に上昇すると予想される.■■ のレーザー誘起水− 430 −
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