天田財団_助成研究成果報告書2024
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図4作製した■■■ディスク型共振器の■■■像■■■■図5■■■ディスク型共振器と未加工基板から測定された顕微■■スペクトル■■■■そのため、光電気化学エッチングに用いられるレーザ光は、波長選択的に強く超格子に吸収され、スラブと犠牲層の間に高いエッチング選択比が期待される。図4は、光電気化学エッチングを行った後の■■■ディスク型共振器の■■■像である。ディスクの厚みと直径は、それぞれ■ ■■■■と■μ■である。光電気化学エッチングでは、レーザ光を■■■■■で強度変調を行いながら、 ■■■■のパワーで■■分間試料に照射した。ディスクの縁において下地材料が選択的に除去されており、アンダーカットが期待通りに達成できたことを示している。顕微■■分光測定では、図5に示すスペクトルが観測されている。未加工基板のスペクトルは黒線のグラフ、共振器からのスペクトルは赤線のグラフでそれぞれ示している。両グラフにおいて、波長■■■■■■付近に、量子井戸からの比較的広帯域な発光スペクトルが観測される。一方、共振器のスペクトルでは、未加工基板のスペクトルには観測されていない狭線幅の複数のピークが、量子井戸発光スペクトルの長波長側に観測される。これらのピークは、■~■つ程のピークの集まりが一定周期(間隔■■■■■■程度)で現れており、その間隔は、ディスク型共振器におけるウィスパリングギャラリーモードの共振周波数間隔の理論値と概ね一致することが確認されている。また、共振器スペクトルの線幅(Δλ)とピークの波長(λ)から求められる光の閉じ込め強度(■■λ■Δλ)を評価した結果、■■■■程度が得られている。この値は、先行研究■■■と同程度の高い水準となっており、共振器表面が滑らかで、構造揺らぎによる光散乱が少ないことを表している。また、測定された値は、評価系の分解能に律速されており、実際の■値はより高い値であることも示唆される。以上の結果は、レーザ援用光電気化学エッチング法が、高品質な■■■微小共振器の作製に有効であることを示唆している。■・ フォトニック結晶共振器の作製と光学評価ディスク型共振器の実験で、高品質な共振器の作製が可能であることが明らかとなったが、測定された■値は評価系の分解能により律速されているため定量的な品質評価は困難である。品質の定量的な評価について、さらに追及するために、本研究では、より複雑な微細構造を有するフォトニック結晶共振器の作製を検討した■■ ■。フォトニック結晶の構造は、厚み■■■■■■程度の■■■スラブの面内に円孔(半径■)が三角格子状(格子定数■)に形成されたもの(図6)を対象とする。このような構造では、光禁制帯と呼ばれる光の伝搬が干渉によって打ち消され、スラブ面内を伝搬できなくなる帯域が生じる。この効果を光閉じ込めの原理に応用することで、より微細な共振器の実現が可能となる■■■■。一方、ディスク型共振器に比べると構造が複雑であるため、■■■スラブにおいては、その高品質な作製が困難であることが先行研究で示されている。共振器構造としては、他の方法で作製報告のある図6の構造を採用した。本構造では、三角格子状に配列する円孔から、横一列に並ぶ■つの円孔を取り除かれている。この穴が取り除かれた領域に、禁制帯の光が閉じ込められることで、光共振器として機能する。先行研究■■■と比較するために、■は■■■■■~ ■■■■とし、■■■は■■ ■とした。このとき平面波展開法を用いた光バンド構造の数値解析では、青色から緑色帯において光禁制帯が得られることを確認している。図6■■■フォトニック結晶共振器の模式図■■ ■図7■■■フォトニック結晶共振器の作製に用いた基板の断面構造■■ ■− 422 −

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