天田財団_助成研究成果報告書2024
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βTiβTi111次に,通常の造形ステージにてレーザ走査速度:535,1200 mm/sにて造形を行った試料の結晶方位解析結果を図6に示す.いずれも微細な針状組織からなっている.α-Tiの配向は,(101¯2),(21¯1¯0)が目立っており,その傾向は特にレーザ走査速度:535mm/sにて顕著である.これらの配向は相変態前のβ-Tiの配向と相関を持つことが知られている.そこで,β-Tiの配向を再構築した.これを確認すると,全面に(001)配向が確認され,その結晶粒形状は,造形方向に沿った柱状となっていた.β-Ti合金においては,連続した2層間でレーザ走査方向が直交するように図5(a)通常の造形ステージおよび(b)冷却ステージを用いて造形した際の温度プロファイル.図6(a)通常の造形ステージにて造形したTi64合金サンプル.レーザ走査速度:(a)535mm/s,(b)1200 mm/s.(-1)α-Ti,(-2)再構築したβ-Ti,(-3)α-Ti(高倍率),(-4)再構築したβ-Ti(高倍率).造形すると(X-Y scan),(001)配向を形成するとされている2).チェスボードパターンでは,X scanとY scanが不規則に繰り返されるため,X-Y scanと同等の組織形成がなされたものと考えられる.最後に,冷却ステージにてレーザ走査速度:535,1200 mm/sにて造形を行った試料の結晶方位解析結果を図7に示す.いずれのレーザ走査速度で造形した試料においても,強い結晶配向の形成は確認できなかった.相変態前のβ-Tiを再構築した結果,レーザ走査速度535mm/sでは,(111)配向を示す青色が主となっているのに対して,レーザ走査(a)(a(a-(a-1)(a(a-(a-3)(a(a-(a-2)(a(a-(a-4)(b(b)(b(b-(b-1)(b(b-(b-3)BuildingBuildingBuildingdirection(b(b-(b-2)(b(b-(b-4)αTi− 390 −

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