天田財団_助成研究成果報告書2024
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図1 (a) FSpJプロセスを示す概略図;(b) 有限要素モデル; (c) ツール情報 ■キーワード:摩擦圧接,凹型回転ツール,アルミ合金と■■■■,数値解析■ 1.研究の目的と背景 CFを含む3 mmの炭素繊維強化ポリアミド6(CF/PA6)シートが、FSpJプロセスを介して2 mm厚のAl合金6061-T6シートとラップ接合される複合ワークピースとして選択されました。Al表面のシラン化処理が行われ、AlとCF/PA6の間の効果的な化学結合を実現しました。 ピンレス摩擦スポット溶接(FSpJ)は、スポット構成を持つ金属とCFRTPの信頼性の高い接合を実現する可能性のある有望な接合方法として考えられています。CFRTPと金属合金の間の結合形成に基づいて、プロセス中の熱発生と温度進化の制御が重要であることがよく知られています。プロセスで熱伝達を意図的に制御するためには、プロセスパラメータの選択に加えて、ツール形状の設計と修正が実現可能な方法であると期待されています。現在の調査では、シラン化されたAl6061 / Carbon fibre-reinforced polyamid-6(CF / PA6)の結合強度に対するツールの変更の効果が研究されています。FSpJプロセスでの熱伝達へのツールの変更の影響を理解するのに役立つ有限要素モデルが開発されています。 2.研究方法 ( ■ ■年度■奨励研究助成(若手研究者枠)■■■■ ■ ■■■■■■ )■大阪大学■接合科学研究所■特任講師■■■■■■■■■■■■■3.研究成果■図1は、FSpJおよび開発されたシミュレーションモデルの情報を詳しく示しています。FSpJプロセスは、汎用ソフトウェアAbaqus/Explicitに基づく任意のラグランジュおよびオイラー(ALE)連成熱機械法を使用してシミュレートされました。一般的な熱源は、摩擦による表面加熱と変形による体積加熱から来ます。本研究では、図1cに示されているように、4つのツールが調査されました。一定の突き出し速度0.1 mm/minと突き出し深さ0.3 mmの下で、異なる回転速度(1000 rpm、1250 rpm、および1500 rpm)が採用されました。 図2aは温度場分布を示しています。熱流動分布に類似して、Al合金ゾーンの中心部の温度は初期時間(〜1秒)に急速に上昇し、OT接合部ではツール投影領域の下で内部が高温、外部が低温の分布を示しました。特に設計された凹凸およびリング状のツールは、ツール投影領域の下でAl合金ゾーンの内部が低温、外部が高温になりますが、RT接合部では高温領域が最小限です。ツール構造に関係なく、CF/PA6側には比較的高温領域を持つ薄い熱伝導層が形成されます。これは、CF/PA6の熱伝導率が低いためです。 図2 (a) 温度場のツール改良への影響;(b) 1250 rpm■回転速度でのAl/CFRTP接合部の熱履歴。 − 360 −中央凹型回転ツールによるアルミ合金と■■■■の摩擦圧接技術に■関する研究開発■

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