天田財団_助成研究成果報告書2024
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■・ 高速変形挙動の■■■■■■■観察■■■■■■の打ち出し圧力で■■合金:■■■■の深絞り加工を行い,その変形プロセスの撮影を試みた.図■に水圧室内部を捉えた画像を示す.図7(■)は衝撃圧力波が試験片に到達する前の様子であり,ケガキ線が描かれている試験片が明瞭に観察できた.図7(■)は,衝撃圧力波により試験片が変形し加工が終了した後の様子であり,水圧室の内部にある試験片の高速変形を捉えることに成功した.撮影した動画を解析した結果,水圧室内部で発生した衝撃圧力波が試験片に到達した瞬間を■■µ■とした際に,■■ ■■µ■後に試験片の変形が終了していることが分かり非常に短い時間で加工されていることが明らかになった.また,その変形挙動は,衝撃圧力波が到達した瞬間から衝撃圧力波が作用する面の領域が高速で衝撃圧力波の進行方向に張り出されるように変形していった.この際,試験片の中心部から伸びていくのが確認できた.その後,フランジ部がダイス穴へ引き込まれる深絞りのような変形に変わり,加工が完了することが分かった.図7■■■■■■の打ち出し圧力で変形した試験片次に,変形した試験片の面内の伸びを計測し,面内ひずみとひずみ速度を算出した.その結果を表■に示す.一般的に,■■合金は異方性の強い材料であり,変形した後の試験片も同心円状に均等に変形しておらず各方向によって伸びの大小が見られた.そこで,圧延方向を■°とし,画像を示す.図6において各画像の右側が走行管側であり,右側から衝撃弾が衝突し,左側に向かって衝撃圧力波が伝播していく.縦方向にある黒い線はスリットの影が見えている状態である.図6(■)は衝撃弾が衝突する前の画像を示している.水圧室内は静止している状態であり,スリットによってできる影は不変である.一方で,衝撃弾が衝突した後に捉えた画像を図6(■)に示しており,この図では中央付近にスリットの影がぼやけて見える領域(もやがかった領域)が見られた.この領域は衝撃弾が衝突したことにより発生した衝撃圧力波であり,衝撃圧力波が有する急激に生じた圧力変動によって光の屈折率が変化したことで像がぼやけて観察されたものと考えられる.この領域は時間経過とともに右側から左側に向かって移動していることが確認できた.図6■■■■■■の打ち出し圧力における衝撃圧力波の画像このぼやけた領域は ■■■■■■以上の打ち出し圧力で観察された.一方で, ■■■■■より低い打ち出し圧力ではこのような領域は観察されなかったが, ■■■■■より低い打ち出し圧力ではスリットの影ははっきり観察されている中でその影がゆがみ,ゆがんだ影が時間経過とともに右側から左側に向かって移動している様子が確認できた.これは,ぼやけた領域が発生するほどの急激な圧力変動は起ってはおらず,圧力変動の小さい衝撃圧力波が伝播しているものと考えられる.ここで,スリットの影がぼやけて観察された打ち出し圧力において,そのぼやけた領域が伝播していく速度の算出を試みたが,より詳細な分析・検証が必要になってくることが分かってきたため,その結果について本報告書では割愛させて頂きたい.− 344 −

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