◎数W◎数W〇可変M2<1.5M2<1.5M2<1.5M2<1.5キーワード:中赤外光源,フッ化物ファイバー近年、中赤外波長帯の光源技術が多岐に渡って展開されている。この波長帯の特徴として、重要な分子の吸収波長が多数存在する「指紋領域」に該当するため、様々な材料の加工や計測に応用可能である。中赤外域の中でも、特に波長3~5μmの領域は、大気中での減衰が小さな「大気の窓」であるとともに、例えば、ガラスや樹脂の透過特性に着目すれば、当該波長領域の光源が任意に選択できる場合、材料への吸収効率の調節が可能である。このように材料への吸収特性が優れた光源があれば、産業応用上の既存の課題や歩留りを大きく改善できると考えられ、中赤外レーザ光源は潜在的な用途が数多く存在する。本研究グループにおいても、中赤外ファイバーレーザー用のファイバブラッググレーティング(FBG)の作製とその評価手法(AF-2018209-B2、[1])を開発しており、それらの技術を用いて世界トップクラスの加工用高出力中赤外レーザの試作に成功している[2]。近年では、特に波長3~4μmの領域の中赤外光源の開発を目的として、希土類元素を添加したレーザ光源の開発が活発化している。特に、エルビウムEr(2.6~3.0µm、3.3~3.8µm)、ホルミウムHo(2.7~3.0µm)、ディスプロシウムDy(2.6~3.4µm)といった希土類元素を利用したレーザ光源技術は波長3~4µm帯をカバーしており、有用な光源技術として期待されている[3]。光学素子(レンズ、ミラー、フィルター、グレーティング等)の性能評価には同じ波長帯の光源が必要である。光学光光源源のの種種類類黒体放射QCLSCLASE提提案案AASSEE( ■ ■年度一般研究開発助成■■■ ■ ■ ■■■■ )表1既存の中赤外光源と提案技術の比較表波波長長帯帯帯帯域域幅幅◎〇◎△◎〇×◎◎◎◎△△〇◎◎×〇〇◎◎◎◎×◎◎0.4~9µm広帯域狭線幅1~10µm超広帯域狭帯域~2µm2.5~3.7µm広帯域秋田県立大学機械工学科助教合谷賢治図1中赤外波長帯で検出可能な分子の例素子の評価用光源の候補として、黒体放射光源、量子カスケードレーザー(QCL)、スーパーコンティニューム光源(SCL)、自然放射増幅光(ASE)を利用したASE光源が挙げられる。それぞれの光源は特徴が異なるが、申請者においては、特殊なファイバーを用いることで、波長2.5~3.7µmを出力する超広帯域ASE光源の実証に成功している(Scientific Reports 11 5432 (2021))。既存の市販光源と申請者が開発した光源の代表的な特徴を表1にまとめる。出出力力ビビーームム品品質質数十mW数十mW〇〇数数mmWW操操作作性性装装置置規規模模装装置置単単価価ターンキーターンキー調整が必要光学補償素子必須ターンキーターンキー<50万円>200万円>500万円<100万円<50万円1.研究の目的と背景− 310 −■■/■■共添加フッ化物ファイバを利用した広帯域■■■光源の実用化研究
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