天田財団_助成研究成果報告書2024
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AF-2021015-B2一般研究開発助成塑性加工硬質膜コーティング,遷移金属ホウ化物,金型t-shiota@okayama-u.ac.jp岡山大学 学術研究院 環境生命自然科学学域 准教授塩田 忠− 28 −塑性加工熱間成形金型用ホウ化物硬質膜コーティングの創製本研究では,既存のコーティングよりも機械特性と耐酸化性に優れた新しい熱間成形金型用硬質膜コーティングの創製を目指し,第5族元素遷移金属ホウ化物であるホウ化タンタル,ホウ化ニオブ,ホウ化バナジウムに注目して摩擦摩耗特性の観点から比較検討した.いずれのコーティングも500℃以上の製膜温度で配向結晶化し,超硬合金基板よりも高い硬さを示した.特に,ホウ化バナジウムコーティングは,製膜温度400℃から配向結晶化して最も高い硬度を示し,無潤滑下で低摩擦・低摩耗を示した.ただし,コーティングの密着性が十分ではなかったため,製膜温度を600℃と400℃として積層コーティングした結果,摩擦摩耗特性は単層コーティングと同等のまま密着性が向上した.

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