天田財団_助成研究成果報告書2024
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図4 作製した3D構造 (A) オーバーハングのある3D構造のレーザー経路断面の最適化。左:精密法のみ、白いメッシュのように密な白い点が見える。右:iPRT法では、表面のみが密で白い線のように見えるが、内部はまばらな白い点のため灰色に見える。 (B) iPRTに基づいて作製したオーバーハングのある3D構造。(C) 細胞培養スキャフォールドのような中空構造を作製。太い線は1 μmで作製、細い線は100 nmで作製。外枠と太い縦格子は太い線を並べて作製し、中程度の厚さの横格子は太い線1本で作製。細い縦線は細い線1本で作製。このような構造を積み重ねてこの3次元格子を作製した。 (D) 作製した三角形のマイクロパターン。太線は1μm、細線は100nmで作製。断面が三角形の構造を設計し、中心に太線、表面に細線を描き、これを周期的に配列してX方向とY方向の両方向に走査することで、三角形と格子状の微細パターンを作製した。 □□□□加工時間□□次に、加工時間を計算する。□この加工時間の計算は、□□□□技術を活用することで、どれだけ高速加工が可能かを示すために行った。加工対象物の表面形状の直径と加工解像度の組み合わせを制御して評価した。□□体積は同じだが表面積が異なる□種類の形状(図3□□□)を新しいアルゴリズムで加工し、最適なレーザー経路を求めた。表面オフセットによる微細構造の消失効果による領域分割を用いた最適経路の計算方法は以下の通りである。まず、表面から高速造形解像度に相当する距離だけ内側にオフセットした形状を計算した。そこから、再び高速造形解像度に相当する距離だけ逆にオフセットした形状を計算した。その後、微細造形解像度に相当する距離だけ内側にオフセットする。この計算結果と元の形状との差の領域が微細加工が必要な領域である。各領域を各解像度間隔でスライスし、スキャンして塗りつぶし、全長から造形時間を計算した。□同一体積の対象形状の断面図を、単純な長方形と、幅スケールが100μmと10μmの□つの長方形表面パターンを持つ形状の□種類用意し、それぞれ□□、□□、□□と名付けた。幅と間隔は同じスケールサイズ、高さは幅スケールの□倍のサイズになるように用意した。その結果、体積は同じで表面積の異なる形状が加工されることになる。□造形条件は、□□と呼ばれる□□□□□□の微細造形解像度と、□□~□□と呼ばれる高速造形解像度の組み合わせとした。条件を表□に示す。□□□□法で組み合わせた高速造形解像度は、それぞれ□□、□□、□□、□□、□□と呼ばれる□□□、□□□、□□□□、□□□□、□□□□□□から選択した。図3□□□と表□に造形時間の計算結果を示し、図3□□□と表□に改善率の計算結果を示す。□□は微細造形解像度である□□□□□、□□:□□□□□、□□:□□□□□、□□:□□□□□□、□□:□□□□□□、□□:□□□□□□がそれ□□□ぞれ高速造形解像度である。□□□□□□を利用することで、□□□□□□□□および□□□□□□□□□の高速加工が、従来の単一解像度方式よりも□□□□倍高速であることが確認された。このように、基本的には、組み合わせる解像度が大きいほど、加工時間が短くなった□□□□□□□□□□□□□が、組み合わせる解像度が大きすぎると、加工時間が長くなることもわかった□□□□□□□□、□□。最適な組み合わせ解像度は、表面構造の寸法に関連していた。表面積が大きく、構造が複雑であるほど、改善率は遅くなった。最適な加工のためには、加工条件を表面構造の直径に合わせる必要があった。そうしないと、加工時間が長くなることもわかった。□□□□□□□□フリー加工□□最後に、□□□□□システムの有効性を実証するために、□□次元構造を加工した。図4□□□□は、□□□□□が□□□の場合のレーザー走査経路の断面図である。□□図4□□□は、使用時□従来の造形法□と□□□□使用時を模式的に示したもので、白点はスキャンする座標を示している。組み合わせた加工条件は□□□□□と□□□□□□である。上記のように表面形状をオフセットすることで、高精度に必要な表面ボリュームを抽出した。図4□□□の左側は凝固径が小図3□表面構造に依存する製造時間 (A) 製造サンプルの CAD 設計。A1: フラット、A2: 幅、距離、高さの半分が 100 μm の大きなパターン、A3: 幅、距離、高さの半分が 10 μm のマイクロパターン。R0: 基本解像度 100nm、R1: 250nm、R2: 500nm、R3: 1000nm、R4: 2000nm、R5: 高速解像度 5000nm。(B) 計算された製造時間。(C) R0 の製造時間と比較した製造時間率の改善。 − 282 −

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