■ecafrus erutcurts nonoitceridnacs r■esaL■nonthlayer]0400aP200M0-200-4000[deg]]aPMecafrus erutcurts noitceridnacs resaL][deg]aPM■0[[ 0 [■ 3.結果および考察 ■・■■残留応力分布測定結果 ■各種レーザ走査パターンを用いて製作した積層体表面における残留応力分布の測定結果を図8に示す.同図の円周方向は残留応力測定方向を示しており,縦軸は残留応力の大きさを示している.なお同図内の太い線で描かれた円は残留応力が0である状態を示し,円の外側は正の値であり,引張方向の残留応力が測定されたことを示す.反対に円の内側は負の値であり,圧縮方向の残留応力が測定されたことを示している.同図(a)に示したUnidirectionalのレーザ走査パターンを用いて製作された積層体の測定結果では,最上面のレーザ走査方向に対して平行となる測定方向では引張残留応力が,それに対して垂直方向では圧縮残留応力が発生し,極端な異方性を有していることがわかる.層ごとにレーザ走査方向が90度ずつ変わるパターン(90■degパターン)を用いて製作された造形物の測定結果が示されている同図(b)においては,同図(a)と同様に最上面のレーザ走査方向に平行な方向に引張の残留応力が観測されているが,最上面から1つ下層のレーザ走査方向と一致する90 degおよび270 deg近辺においても引張方向の残留応力が存在し,残留応力分布は十字形状を有していることがわかる.これらのことから,レーザ走査パターンの不均一は,残留応力分布の均一性に影響を及ぼすものと結論付けられる. 図8■各走査パターンを用いて製作した積層体表面の 残留応力分布測定結果 ■・ ■等方的な残留応力分布のためのレーザ走査パターンの提案 ■残留応力分布の異方性を抑制し,等方化させるためには,レーザ走査方向の方向の偏りを是正する必要があることが有効であると考えられる.そこで,図9に示すような各層ごとにレーザ走査方向が変化する走査パターンを導入した.同図(a)に示したパターンは,層ごとにレーザ走査方向が45 degずつ回転する走査パターンである.また,レーザ走査方向をより分散させるために,層ごとにレーザ走査方向が15 degずつ回転するパターン(図9(b))も用いた. ■図10に45 degパターンおよび15 degパターンを用いて製作した積層体の表面の残留応力分布を示した.二つの新しいレーザ走査パターンを用いて製作した積層体上の残留応力分布の形状は円形に近く,従前のレーザ走査パターンを用いて製作した積層体と比較して異方性が緩和していることがわかる.このことは,レーザ走査方向の偏りの解消が残留応力分布の異方性の低減に寄与することを結論付けており,材料設計の観点からも重要な知見であるといえる. y ■図9■残留応力分布の等方化のために提案した 図10■提案した走査パターンを用いて製作した ■・■■レーザアシスト加工実験結果■■図3(a)に示したレーザ走査パターンを用いて製作した積層体に対して,レーザアシスト加工を行った.なお,比較のため,レーザを照射しない汎用旋削加工も実施した.それぞれの旋削加工時の様子を図11に示す.レーザを照射しながら旋削加工を行った場合には,プラズマ発光の発生が確認できる.つぎに三分力切削動力計により測定した旋削加工時の切削力の変動を図12に示す.同図より,レーザ照射を伴わない汎用旋削加工では,およそ15 msの周期で切削力の変動が見られる.これは,レーザ走査方向に垂直に造形された箇所を切削した際,切削力が増大するために生じる周期的現象である可能性がある.一方で,低出力レーザを照射した場合には,切削力の周期的変動は抑制されていることがわかる.レーザ照射によって被削材が加熱され,その結果,金属組織が変化する変態点を超えたことによって積層体の異方性が緩和されたことが考えられる.この考察は推測の域を出ないため,今後の追加実験によって検証していく必要がある.また高出力のレーザを照射した場合には,主分力,背分力,送り分力の3分力の平均値およびその変動幅が増大したことがわかる.これは,過大なレーザ照射によって,被削材表面が大きく改質され,他の旋削加工とは全く異なる現象が生じたものと考えられる.この場合も表面の詳細な分析や検証が必要である. (a) Unidirectional (b) 90 deg [deg]4002000-200-4003152702251804002000-200-4004531527090225135180(n+1)thlayer3152702254590135(n+2)thlayer4002000-200-4004531590270135225180(a) 45 deg (b) 15 deg (a) 45 deg (b) 15 deg レーザ走査パターン 積層体表面の残留応力分布測定結果 [deg]4590135180− 262 −
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