■■ ■■■ ■μ■径外のブーュチスラガ13.5µm、長さは約6cmで、延伸前の外径/内径の比でもとの中空形状を保ったまま微細化できていることが確認された。図1延伸速度と延伸後のガラス管の長さの関係図2延伸速度と延伸後のガラス管の直径(外径)の関係図3延伸後のガラス管の走査型電子顕微鏡写真さらなる微細化のため、一度延伸して冷却したガラス管にもう一度レーザー光照射と延伸を施すことを検討した。このようにすることによって、一回目の光照射により低粘性になった体積全体を延伸し続けるのではなく、一度冷却し、二度目はレンズでレーザー光を集光してガラス管に照射し、一度目よりも少ない体積を局所的に加熱することで、微細化の効率を高める狙いであった。ZnSe製凸レンズでレーザー光のビーム径を2.4mmから70µm程度まで細めた。また、二度目の延伸は一軸電動ステージではガラス管がすぐに切断されてしまったため、ガラス管の末端に紫外線硬化性樹脂を接着・固化し、その樹脂を“おもり”として用いた。紫外線硬化性樹脂製おもりは、まずガラス製サンプル管瓶の中に樹脂を満たし、樹脂の液面に一回延伸したガラス管の先端を接触・挿入し、紫外線ランプの照射によって固化させた。ガラス管の中に満たす樹脂の体積(深さ)によって、樹脂の質量を調整した(長さ1cmあたり0.033g)。レーザー光照射しながらおもりをリリースして重力落下の力を用いることで一度延伸して20µmに微細化したガラス管を二段延伸してさらに微細化することができた。その結果を図4に示す。ガラス管の直径は、20µmからさらに3〜5µm程度まで微細化することができた。おもりの体積(グラフは長さを表示)を様々に変えながら二段延伸を行ったが、図2の一段延伸の結果と同様、おもりの質量に対して顕著な相関が見られなかった。このことから、ガラスの延伸は、延伸速度や印加応力を変えてもその直径には大きな変化をもたらさないことが分かった。次に、二段延伸の時に照射するレーザー光の強度を変化し、最も細いガラス菅を得るための条件を探索した。図5に、照射レーザーの強度と、二段延伸後のガラス管の直径の関係を示す。レーザー光強度を強めると、より細いガラス菅が得られていることが分かる。レーザー光のエネルギーはガラスに吸収されてほぼ全てが熱に変換されると理解することができ、横軸はそのまま、レーザー光照射部のガラスの温度と考えることができる。つまり、レーザー光図4二段延伸によって微細化したガラス管の直径(外径)図5レーザー光強度と二段延伸ガラス管の外径の関係■■■■■■ ■■■■■■■■■■■■■■■■ ■■■■■■■■■■■■■■ レーザー強度■■■■■■■■■■■ ■■− 250 −
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