3.まとめ謝辞参考文献次に,マイクロ粒子の粒径制御を試みた.パルスエネルギーを■■■~■■■■■の範囲で変化させた際のマイクロ粒子直径の変化を図7に示す.パルスエネルギーが大きいほど材料表面の溶融体積が増え,放出されるドロップレット体積も増えると考えられ,結果としてほぼ線形に粒径制御可能であることを確認した.なお,■■においては■■パルス,■■パルスともにドロップレットの生成を確認した一方で,照射痕表面の中心部に形成される円錐構造について,■■パルスの場合にはねじれ構造が形成される場合があったが,■■パルスの場合には確認されなかった.図■パルスエネルギーの違いによるマイクロ粒子本研究では光渦と物質との相互作用を解明し,新しいナノ・マイクロ粒子合成技術の開発を目指して,偏光分布を評価した光渦を用いて■■や■■■等への照射を行い,さらに■■に関して 次元輻射流体シミュレーションを行った.その結果,さまざまな半導体材料のナノ・マイクロ粒子の合成に成功した.円環状強度分布レーザー光照射シミュレーションにおいて,溶融材料が中心部に向かって隆起する様子が得られ,実験結果に対応することを確認した.また,高速度カメラを用いた観察において,■■ドロップレットの直線飛翔を確認し,非対称光渦を用いることでドロップ直径の変化.レットの飛翔角度制御の可能性を示した.さらに,レーザー光のパルスエネルギーによってマイクロ粒子の粒径制御を実証した.以上のことから,光渦は従来のレーザーでは困難なマイクロ粒子合成と制御を実現する新しいレーザープロセス技術として展開できる可能性を十分に有していることが示された.本研究の実施に多大なご支援をいただいた公益財団法人天田財団に御礼申し上げます.また光波の偏光および幾何学的位相計測には研究協力者である宇都宮大学の東口武史教授,埼玉医科大学の若山俊隆教授に協力をいただき,2次元輻射流体シミュレーションにはPurdue大学の砂原淳教授に協力いただきました.ここに深く感謝の意を表します.1)K. Okazaki, T.Shimogaki, K. Fusazaki, M. Higashihata, D. Nakamura, N. Koshizaki, and T. Okada, Appl. Phys. Lett. 101, 211105 (2012).2)F. Nagasaki, T. Shimogaki, T. Tanaka, T. Ikebuchi, T. Ueyama, Y. Fujiwara, M. Higashihata, D. Nakamura, and T. Okada, Jpn. J. Appl. Phys. 55, 08RE07 (2016).3)K. Toyoda, K. Miyamoto, N. Aoki, R. Morita, and T. Omatsu, Nano Lett. 12, 3645 (2012).4)F. Takahashi, K. Miyamoto, H. Hidai, K. Yamane, R. Morita, and T. Omatsu, Sci. Rep. 6, 21738 (2016).5)Toshitaka Wakayama, Takeshi Higashiguchi, Hiroki Oikawa, Kazuyuki Sakaue, Masakazu Washio, Motoki Yonemura, Toru Yoshizawa, J. Scott Tyo,Yukitoshi Otani, Sci. Rep. 5, 9416 (2015).6)A. Sunahara, T. Asahina, H. Nagatomo, R. Hanayama, H. Tanaka, K. Mima, Y. Kato, S. Nakai, Plasma Phys. Control. Fusion 61, 025002 (2019).7)S. P. Lyon, J. D. Johnson, Tech. Rep. LA-UR-92-3407, Los Alamos National Laboratory, Los Alamos, NM, USA, 1992.− 248 −
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