天田財団_助成研究成果報告書2024
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■■ブロードな蛍光からなっており,図6および7に示された■■■■℃処理試料からの蛍光とは明らかに異なっていた.■■■■添加の試料は大気圧焼成においては鋭い蛍光ピークの強度はブロードな蛍光成分より弱いが, ■■■■■■■添加の試料は大気圧焼成においてもブロードな蛍光成分より高い鋭い蛍光ピーク強度が得られた.なお■■■■粉末の種類によらず,■■■処理試料は大気圧焼成試料より■■■■添加サファイア由来の鋭い蛍光ピークの強度が高かった.これらの結果から,焼成温度の低減と■■■■原料粉末の一次粒径を小径化,そして■■■処理の適用が■■■■イオンのコランダム構造の格子サイトへの安定化促進に対していずれも有効であることが示された.■■■・■■ブロードな蛍光成分の起源について■■■■■イオンが完全にコランダム構造の格子サイトへ置換されている場合,■■電子が結晶場の影響を受け,■■■■■■■領域の蛍光は■ 本以下の狭帯域なピークスペクトルを示す.しかしながら,図8におけるブロードな蛍光成分は結晶場分裂を示しておらず,従ってアモルファス相もしくは■■■検出限界以下で存在する結晶性の悪い相からの蛍光と考えられる.■■■スペクトル解析からは図8の蛍光を示す試料ではコランダム構造■■ ■■からの■■■ピークのみが検出されており,このこともブロードな蛍光成分が試料内の■■■■を格子サイトに含む良好な結晶相からの蛍光ではないことを裏付けている.■このブロードな蛍光を示す異相を低減するために,添加濃度■■■■■■%がコランダム構造の格子サイトへの安定化に対する上限濃度を超えているかどうかを確認する必要がある.まず,■■■■℃より高温での焼成試料においては,図9で示される■ ■■℃での■時間■■■処理を施した試料の蛍光スペクトルにおいて見られる通り,図8で計測された■■■■■■由来と推定される波長■■■■■■■の蛍光成分が現れており,■■■■イオンのコランダム構造の格子サイトへの安定化が阻害されていることが理解できる.■その一方で,図9に示された■■■■℃■ ■時間,■■■■℃■■■時間,および■■■℃ ■■時間の大気圧焼成で得られた試料図9■■■■■■ ■■蛍光スペクトルの焼成条件依存性■図10■■■ ■■と■■■■■ ■■の蛍光スペクトル比較■の蛍光スペクトルでは,焼成時間を長くしてもブロードな蛍光成分に対する■■■■添加■■ ■■相からの蛍光強度比はほとんど変化していない.また,この蛍光強度比は■■■■℃での■時間■■■処理の試料よりも小さいが,オーダーとしてはほぼ変わらない.さらに,■■■■℃を超える温度で焼成した試料においては,■■■処理,大気圧焼成いずれの場合においても,焼成温度が高くなるほどブロードな蛍光成分に対する■■■■添加■■ ■■相からの蛍光強度比は低下する.これらの図9に示された結果より,コランダム構造の■■格子サイトに安定化される■■イオンの比率は,■■■■℃での■時間■■■処理で実現される以上の改善が現段階では難しいことを示している.■図10に■■ ■■粉末(焼成前試料)からの蛍光スペクトルを示す.■■ ■■粉末からの蛍光はブロードではあるが,焼成後の試料とは明らかに異なる蛍光強度の波長依存性を示しており,焼成試料からのブロードな蛍光は組織内に残留した■■ ■■■粉末成分から試料から放射されたものではないことが判明した.また図10においては,■■■℃での大気圧焼成処理でも■■■■イオンのコランダム構造への置換が進むことが示されている.なお,■■ ■■粉末からの蛍光スペクトル形状は文献6■などで報告された従来の■■添加■■ ■■と非常に近く,これらの試料における蛍光がコランダム構造にきちんと固溶できていない■■■■イオンクラスターからの蛍光であった可能性がある.■■■■・■■ブロードな蛍光を発する異相の生成量について■添加したコランダム構造の格子サイトに安定化される■■■■イオンの比率がほぼ■■■%ではない場合,■■■■添加濃度を■■■■■■■%より高くしただけ固溶しきれない■■■■の個数が増加するはずであり,その場合ブロードな蛍光成分に対する■■■■添加■■ ■■相からの蛍光強度比は■■■■添加濃度に反比例するはずである.ところが,図11で示される通り,■■■■℃での■時間■■■処理で得られた■■ ■■■%■■■■■添加■■ ■■■試料におけるブロードな蛍光成分に対する■■■■添加■■ ■■相からの蛍光強度比は,■■■■■■■%■■■添加■■ ■■試料のほぼ倍となっている.■− 233 −

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