AF-2020023-B3一般研究開発助成AF-2020025-B3一般研究開発助成塑性加工マグネシウム系半導体,熱電変換材料,通電塑性加工tani@orist.jp塑性加工変断面管,加工パス,偏平化抑制makiyama@iot.ac.jp大阪産業技術研究所 電子材料研究部 研究室長ものつくり大学 情報メカトロニクス学科 准教授谷 淳一牧山 高大− 21 −塑性加工塑性加工通電塑性加工によりナノ・ミクロ組織制御された高性能Mg系熱電材料の創製厚肉円管のマンドレルレス逐次鍛造近年,地球環境問題やエネルギー問題の深刻化に伴い,未利用の廃熱を電力として回収できる熱電発電の実用化に期待が寄せられており、軽量,安価などの特長を有するMg系熱電材料が注目されている.本研究では,Mg3Sb2の通電塑性加工プロセスによるナノ・ミクロ微細組織制御により,高性能化のための指針を得ることを目的とした.MgとSbの原料混合粉末からMg3Sb2を直接合成するための温度,圧力,雰囲気,出発原料のMg/Sb元素割合などの通電加工パラメータが熱電特性に及ぼす影響を詳細に検討し,n型半導体の特性を実現するための条件を明らかにした.また,本プロセスと酸化物還元法を組み合わせることで,n型ドーパントとして有望な希土類元素の系統的ドーピングに成功し,その熱電特性,輸送特性に与える影響を明らかにした.長手方向に内径や外径を変化させた変断面管は,軽量化や省資源化に有利な部材であるが,従来の加工法では加工する形状に応じた金型やマンドレル等の専用工具が必要であった.これに対し,よりフレキシブルで多品種少量生産に向く変断面管の加工法として,マンドレルを用いず,2個1対の平金敷のみを用いる逐次鍛造を提案した.本研究では,比較的単純な形状である平行形状を対象として,いくつかの特徴的な加工パスや種々の加工条件が成形形状に及ぼす影響を実験と有限要素シミュレーションにより体系的に検討した.そして,偏平化を抑制するためには,回転方向送りを2π/k rad・blow-1で定義した場合のkを奇数とした加工パスが実用的であることを明らかにした.また,ダイ幅より軸方向に長い領域を縮径する場合には,軸方向送りと,kを奇数とした回転方向送りを同時に与えたヘリカルパスが有効であることを明らかにした.
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