■■■図9■■ナノ細孔の平均孔径,および数密度の基板温度依存性.■を行った.各ステージ温度でプラズマ曝露した試料の表面■■■像から取得した平均孔径・数密度の温度依存性を図9に示す.図9より,ステージ温度■■■℃でプラズマ曝露した試料では,ステージ温度■℃の場合と比べ孔径が増大し数密度が減少していることがわかる.これは,基板温度の上昇により銀の拡散が促進され,複数の細孔同士の凝集が促進されたことによると考えられる.さらにステージ温度 ■■℃,■■■℃でプラズマ曝露した試料では,孔径の増大と数密度の減少が顕著となり,平均孔径は百■■以上となるのに対して,孔の数密度は急激に減少していることが分かる.この結果から,プラズマ曝露時の試料温度は,孔径,数密度で表されるナノポーラス構造の形態を制御する重要なパラメータであることが明らかとなった.■■■■■■■混合プラズマによるナノファズ構造の形成特性■■これまでに,■や■■などの高融点金属においてヘリウムイオンを照射した場合,今回本研究で示した様なナノファズが形成されることが報告されており2),そこで用いた金属の融点を■■としたとき,ファズ構造が形成される試料温度■■■は,■■ ■■■■■■■■■■■■の範囲内である必要があるとされている3).これを銀(■■■■■ ■■■■)に適用すると,ファズ形成が見られる温度範囲は,■■℃■■■■■■■℃となる.そこで,ステージ温度を■℃から■■■℃に変化させ実験を行った.図10に各ステージ温度でのプラズマ曝露後の表面■■■像を示す.図より,■℃から■■■℃まで温度上昇させると,表面を被覆するファズの直径が■■■℃以上への上昇に伴い顕著な増大が確認され,反して被覆量は減少する様子が確認できる.一方で,ステージ温度■■■℃の試料では,処理表面にファズ構造は一切確認されず,ドメイン化した突起形状のみが存在していることがわかる.また,処理試料の表面にはナノ細孔も見られなかった.この結果から,■■においてナノファズ構造を形成するためには,適切な温度範囲が存在することが分かった.ステージ温度■■■℃の試料表面温度は,ナノファズ構造の形成が可能とされる上限温度■■■℃を超えている.この昇温に伴い,■■バルク内でのヘリウムバブルの形成が■や■■等の高融点図10■■基板温度がナノファズ構造形成挙動に及ぼす図11.プラズマ曝露時間がナノファズ構造形成挙動に金属で報告されている機構4)により妨げられ,ナノファズ構造の形成が生じなかったといえる.一方,■℃から■■■℃への温度上昇に伴いナノファズの繊維直径が増大したのは,■■原子の表面拡散が促進され,繊維同士の凝集が顕著となるためと考えられる.とりわけ,■■■℃を超えるとファズ繊維直径の変化が顕著となることから,■■■℃程度の低温から■■原子の拡散が顕著に生じていることを示唆している.以上の結果より,試料温度は,ファズ直径とその密度を変化させる重要因子であることが明らかとなった.■■プラズマ曝露時間による試料表面形態を,図11に示す.図より,■■■■■のプラズマ処理試料では,ナノファズ構造が確認できるが,■■■像の視野内においても形成領域に偏りがありファズ形成密度は疎であり,視野全面での形成には至っていない.一方,曝露時間の増加に伴い,ナノファ影響.■及ぼす影響.■− 203 −
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