図2■高周波溶解装置内部■■ ・ ■半溶融鍛造方法■■ネオジム元素は非常に活性であり,これまで不活性ガス中でなければ加熱できないと考えられていた.しかし,例えば非常に活性な金属であるアルミニウム合金に関しては非常に安定な酸化物を表面に形成するため,大気中で溶解しても発火等も起こさず非常に安定に溶解できる.逆にアルミニウムに匹敵する活性な金属であるマグネシウム合金は大気中で溶解すると発火するため,保護ガスを使用するのが必須となっている.この様に非常に活性な元素であっても,表面に形成される酸化物の状態により大気中で加熱・溶解できる元素と出来ない元素がある.大気中で加熱・溶解できない場合,真空置換できるチャンバー等を用いなければならないため,装置が非常に大掛かりになる.逆に大気中で加熱・溶解できる場合はアルミ半溶融鍛造等にて用いられている装置をそのまま流用できるため,産業化には非常に有利である.そこで,予備実験として「■■■■■■+■■■■■■■■ ■■■■■」合金を半溶融状態になるまで大気中で加熱し,大気中で発火するか否かを調査した.その結果,約■■■℃付近まで加熱しても発火する事は無かった.また,冷却後の試料表面にはしわが寄っており,安定な酸化膜が表面に形成されることで,発火しないことが判明した.また,半溶融状態の試料をドライバー等で切断しても火花は飛び散るものの,試料が発火する事は無かった.この事より,異方性セミソリッド・ネオジム磁石用母合金は大気中で半溶融鍛造できることが判明した.そこで,図3のような半溶融鍛造装置を作製した.ベースはハンドプレスの一種であるアーバープレスを用いて,金型設置部分は■■■■■■■■℃まで加熱できる管状炉で加熱できるようにした.また,上部に変位計,軸にはロードセルを設置し,変位と加圧力を測定できるようにした.加圧力は測定の結果,■■■約■■■■■まで加圧できることが判明した.■■次に,半溶融鍛造に用いる金型の設計を行った.加圧力は■■■約■■■■■と低いことに加えて,産業用装置とは異なり,試料の入った金型ごと試料が半溶融状態になるまで加熱する仕組みの装置であることから,■■■■■■■合金を用いることにした.また,試料形状は磁石相ではない液相を絞り出す効果が期待できるカップ形状とする事とした.それを踏まえ,図4に示すような金型と押し出しピンを設計した.最初に金型に設置するφ6の母合金高さは■■■厚にて図3 半溶融鍛造装置外観写真 図4■金型及び押出ピン図面■− 156 −
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