天田財団_助成研究成果報告書2024
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キーワード:半溶融鍛造,セミソリッドプロセス,異方性ネオジム磁石 図1 電磁振動プロセスによる異方性鋳造ネオジム磁石の数激増の予測から,駆動用モーターなどに用いられるネオジム磁石への需要が増加している.最強磁石である異方性焼結ネオジム磁石は磁石粉末を磁場中にて■軸配向させるため,①溶解・急冷凝固,②粉砕・磁場中粉末■軸配向・焼結という鋳造技術と粉末冶金技術を高度に組み合わせ,非常に多数の工程を踏んでおり,さらに焼結プロセスの為,角型などシンプルな形状しか作製できていない.一方,磁力は劣るが複雑形状が可能な磁石粉とプラスチックを混錬して射出成形した等方性ff■軸配向していない■ネオジムボンド磁石も用いられているが,こちらも等方性磁石粉末を作製するために溶解・超急冷凝固,粉砕・熱処理が必要であり,こちらも非常に多数の工程を踏まなければ磁石化できない.■しかし,実施者らは「■■■■共晶+■■■■■■■■ ■■■■■」合金において溶解時にff超■急冷凝固も必要とせず,金型鋳造した母合金にセミソリッドスラリー作製法の一種である電磁振動プロセスを行うだけで,液相となった低融点■■■■非磁性相中に固相の■■ ■■■■■磁石相が微細分散・さらに■軸配向化し,簡単に異方性鋳造ネオジム磁石が作製できる作製 1.研究の目的と背景 ■近年,ハイブリッド車・電気自動車の普及および販売台産業技術総合研究所■極限機能材料研究部門■上級主任研究員■田村■卓也■( ■ ■年度■一般研究開発助成■■■■ ■ ■■■■■■ ) 事を■■■■■■誌のグループ誌である■■■■■■■■■■■■■■■■■■にて ■■■年発表を行ったff図1■1).電磁振動プロセスでは,低融点金属相のみが溶解する温度(約■■■~■■■℃)で2段階のステップを踏んでいる.■■■■■■■では低周波振動により固相である磁石相を壁面に叩きつけることにより破砕し,2段階目の■■■■■■ では磁石相の軸方向に対する磁化率の違い,及び半溶融状態においては■■ ■■■■■板状結晶の方が■■■■共晶液相よりも電気抵抗が高いため■■ ■■■■■板状結晶の周りに共晶液相の振動流ができ,配向化し異方性鋳造磁石となる.■セミソリッドプロセスff半溶融・半凝固加工■は固相と液相が混じりあった状態で,固相を微細分散化させることで試料全体が粘土のようにスラリー化し,鍛造・圧延や射出成形により成形できる技術であり,構造材料の■■合金や■■合金にて産業化されている.しかし,電磁振動プロセスによる異方性鋳造ネオジム磁石の作製においては,実際の成形までは出来ておらず,スラリー化した後に,凝固・磁石化しており,成形加工による異方性鋳造ネオジム磁石作製プロセスの研究開発が必須となっている.■そこで,本研究では,酸化・反応しやすい異方性鋳造ネオジム磁石のセミソリッドスラリーの成形に最適と考えられる半溶融鍛造による成形加工技術開発を行うことにより,半溶融鍛造工程のみでスラリー化・成形できる技術開発を行い,市販のネオジムボンド磁石の特性を超える異方性セミソリッド・ネオジム磁石の創製を行う事を目的としている.このプロセスが実用化されると,安価な金型鋳造で作製されたビレットを半溶融鍛造するだけで市販のネオジムボンド磁石の特性を超える磁石が1ステップで作製できることになり,素形材の更なる可能性を見出すことが出来ると考えている.■ 2.実験方法■■ ・■■母合金作製方法■■原料合金は,純度■■■■■■の純鉄及び純度■■■■■の■■金属,純度■■■■■■の■■,純度■■■■■の■を用いて「■■■■■■+■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ■■■■■」の■組成をそれぞれ■■■■秤量後,秤量した原料を図2に示す高周波溶解にて■■雰囲気中で溶解ff溶湯温度:約■■■■℃■し,■■離型剤を厚く塗布した炭素鋼鋳型ff型温:約■■℃■に鋳込むことによりφ■■■■,長さ約■■■■母合金丸棒を作製した.■■■■■■:母合金を金型鋳造黒:ネオジム磁石相白:低融点金属相■■■■■■ :磁場及び流動にて配向化■■■■■■■:セミソリッドスラリー化 ■の磁石で■■■■の鉄を余裕で持ち上げられる− 155 − 半溶融鍛造プロセスを用いた 異方性セミソリッド・ネオジム磁石の創製

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