zxyzzy(a) fr = π/10 rad·blow-1†:Blowed by upper die‡:Blowed by lower die素材を挟んで対向する2つの平金敷と,素材を把持するためのマニピュレータで構成される.マニピュレータは平金敷の加圧方向(z軸方向)のみ滑らかに動くことができる機構となっており,素材-x側端部はx,y軸方向と回転方向の変位が拘束され,z軸方向は加圧方向の素材変形の対称性から自動で調心される.逐次鍛造実験の手順は次のとおりである.①マニピュレータに素材を取り付ける.②万能試験機(UH-F500kNI,島津製作所)で所定の金敷間距離まで素材を加圧する.③除荷し,上金敷を持ち上げる.④マニピュレータを所定の角度だけ回転させる.以降,所定の鍛造回数まで②~④を繰り返す.素材と平金敷間には潤滑剤としてスタールーブSS-7000(40℃での動粘度43 mm・s-1,スターカット工業)を加圧ごとに塗布した.なお,所定の金敷間距離である最小金敷間距離Cminの位置決めには,金属ブロックによる物理的なストッパを用いた. 素材の材質は変形抵抗が小さく,延性に富む純アルミニウムA1070-Oを用いた.素材の変形抵抗σは,圧縮試験に 図4 有限要素シミュレーションモデル 表1 有限要素シミュレーションモデル妥当性確認の加工条件 Initial outer diameter of workpiece DOini/mm 28.0 Initial inner-to-outer diameter ratio DIini/DOini0.6 Initial length of workpiece Lini/mm 80.0 25.0 Die width B/mm 0.08 Height reduction ratio R Axial feed fa/mm·blow-1 0 2π/7, 2π/16(= π/8),2π/9 図5 仮想的な成形形状に対する加圧順番の模式図 より求めたσ = 35+92(εp)0.33 MPaに従うものとした.なお,εpは塑性ひずみである. 図4に有限要素シミュレーションのモデルを示す.このモデルは,素材と素材を挟んで対向する2つの平金敷で構成される.素材のモデルは6面体ソリッド要素の弾塑性体とし,アダプティブリメッシュは行っていない.マニピュレータは素材に対する平金敷の相対的な動きでモデル化し,素材-x側端部の領域にある節点のx,y,z方向の変位を拘束し,平金敷にて素材を半径方向に加圧する工程と,素材周りに平金敷を回転させる工程を繰り返すモデルとした.ソルバーにはRockfield Software社のElfenを用い,静的陰解法を適用した.素材と平金敷間の摩擦係数はリング圧縮試験を行い求めたクーロン摩擦係数μ=0.07とした. 表1に有限要素シミュレーションモデルの妥当性を確認するための加工条件を示す.圧下率Rは(初期外径DOini - 最小金敷間距離Cmin)/初期外径DOiniで定義される値である.図5にCminと回転方向送りfrから幾何学的に求めることができる仮想的な成形形状に対する平金敷による加圧順番を模式的に示す.この仮想的な成形形状を仮定正n角形とすると,仮定正n角形の辺の数nは全ブロー数Nbtotal×2となる.この検討でのfrは,2π rad分割数kが偶数である従来パスのk = 16と,kが奇数である提案パスのk = 7, 9とした. 図6に4個2対の金敷で加圧するラジアルフォージングを模した加工パスにおける仮想的な成形形状に対する加 仮想的な成形形状に対する加圧順番の模式図 表2 ラジアルフォージングを模した加工パスを評価するための回転方向送り Pass type Upper dieInitial outer diameterInitial inner diameterLower dieRotational feed fr/rad·blow-1#4‡#1†#5‡2π/7 rad#7†#2†#6‡#3†#7‡#6‡#5‡#4‡#3‡#6†#2‡y#5†#1‡#4†(a) fr = 2π/7 rad·blow-1(b) fr = 2π/16 rad·blow-1(c) fr = 2π/9 rad·blow-1Rotational feedWorkpieceInitial lengthDistance between diesDie width#8‡#1†#2†π/8 rad#5‡#9†#7‡#3†#4‡#8†#3‡#7†#4†#5†#6†#3‡#7†#2‡#2‡#1‡#8†#6††:Blowed by upper die‡:Blowed by lower die#1†#3‡#5†#7‡#9†#2†#4‡#6†#4†#2‡#9‡#7†#1†#6‡2π/9 rad#2†#7‡#3†#8‡#4†Pass-RFodd 12, 20, 28, 36 Pass-IFeven#9‡#1‡#5†Pass-IFodd #6‡#8†#10‡#8‡#5‡#3†#10†#1‡Expected shape in regular n-gon n/sidePass-RFeven12, 16, 20, 24, 28, Rotational feed fr/rad·blow-1π/6, π/8, π/10, π/12, π/14, π/16, π/18 π/3, π/5, π/7, π/9 2π/12, 2π/16, 2π/20, 2π/24, 2π/28, 2π/32, 2π/36 2π/7, 2π/9, 2π/11, 2π/13, 2π/15, 2π/17 32, 36 12, 16, 20, 24, 28, 32, 36 14, 18, 22, 26, 30, 34 #9‡#6‡#4†#7†#2‡#5‡#10†#1†#8†#3‡#10‡#5†#2†#7‡#4‡#3†#8‡#6†#9†#1‡(b) fr = π/5 rad·blow-1図6 ラジアルフォージングを模した加工パスにおける− 141 −
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