3.実験結果および考察図2押出加工機の外観図3押出加工機の押出部の概略得られた押出材の組成分析は,試料1gを採取し,ICP発光分光分析で混入の恐れのある元素を分析した.硬さ測定は15mm×15mmに機械加工した試験片をエメリー紙#800まで研磨し,ビッカース硬さ試験機を用い,荷重9.8N,試験保持時間15sとし,10箇所測定し,最大,最少を除く8点の平均値を硬さとした.耐食性試験は,押出材を30 mm×30 mmに切断し,試験片の全面をエメリー紙#800で湿式研磨した.試験条件はJIS H 0541に基づいた5 %NaCl水溶液,溶液温度35 ℃,浸せき時間168時間で評価した.また,pH10を保つために0.2 g/Lの水酸化マグネシウムを溶液に加えた.試験終了後,試験片に付着した腐食生成物を機械的に除去し,超音波洗浄後,試験片の重量を測定し,試験前後の重量差を求め,式(3)から押出材の腐食速度A [mm/year]を算出した.ここで,ΔWは試験片の重量減少量[g],Sは試験片の表面積[cm2],tは浸せき時間[h],Dは試験片密度[g/cm3]である.3.1真空蒸留特性図4に真空蒸留試験前後の原料の外観を示す。試験後の原料は試験前の形状を残さず溶解しており,溶解しながらMgおよびZnは蒸発していたと思われる.図5に真空蒸留試験後のコンデンサの外観を示す.凝縮部中央部の拡大も示す.凝縮物はΦ45mm,深さ40mmの4個の穴の中に凝縮しており,ほぼ均一な粒径2mm程の粒が凝縮していた.図6に真空蒸留試験の蒸発率および回収率を示す.3回の結果を示し,目標蒸発率(原料中のMgおよびZnが全量 試試験験前前 試試験験後後 凝凝縮縮物物中中央央部部のの拡拡大大 図4真空蒸留試験前後の原料の外観図5真空蒸留試験後のコンデンサの外観図6真空蒸留試験の蒸発率および回収率[mm⁄year]・・・(3)− 132 −4
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