図11板厚2mmにおける試験片形状と曲率の関係12)図12ピーン成形の実験装置10),11)]1-m[yR/11)太田高裕・八代充造・池田誠:グローバルエキスプレス機主翼インテグラルタンクの新製造技術の開発,三菱重工技報,33-3(1996),162~1652)Yamada, T., Takahashi, T., Ikeda, M., Sugimoto, S.and Ohta, T.:Development of Shot Peening for Wing Integral Skin for Continental Business Jets, Mitsubishi Heavy Industries Technical Review, 39-2(2002), 57-61.3)JIS B2711:2013, “Springs-Shot peening”.4)He Jiaxin・水島滉貴・太田高裕,空気式ショットピーニングにおけるピーニング強度に及ぼすショット径の影響,第72回塑性加工連合講演会論文集(2021),309-310.5)Ohta, T., He, J., Takahashi, S.andMa, N.:Measurement and identified prediction equation for residual stress distribution in aluminum alloy A5052 under various pneumatic shot peening conditions. Journal of Materials Engineering and Performance,33(2024), 693–705.6)太田高裕・河野直季・麻寧緒:固有ひずみを用いたショットピーニングによる残留応力分布の評価,塑性と加工,64-754(2023), 202-208.7)Ohta, T.andMa, N.:Analytical prediction of shot peening residual stress distribution usinginherent strain in aluminum–magnesium alloy plates under various peening conditions, The International Journal of Advanced Manufacturing Technology, 130(2024), 3065–3079.8)Kulkarni, K.M., Schey,J.A. andBadger D.V.: Investigation of shot peening as a forming process for aircraft wing skins,Journal of Applied Metalworking,謝辞参考文献1/Rxは小さく,1/Rxと1/Ryは同じ値で球面に変形する.塑性ひずみを大きくすると1/Rxは増加し,0.45 m-1付近で1/Rx>1/Ryの円筒形状に変形モードが変化する.300mm×300 mmでも同じ傾向であるが,変形モードが変化する1/Rxは板形状が大きいほど,小さくなる.50 mm×50 mm と100mm×100 mmでは計算した条件では球面形状で明確に円筒形状に変形モードは変化しない.(a)装置の外観■■■■■■(b)ノズル軌跡■■■実験方法と結果■■■■ )FEMの結果を確認するため,実験を実施した.図12に示す6 軸ロボットのショットピーニング装置を使用してピーン成形を行った.試験片はアルミニウム合金A5052-H34を使用した.4隅を針金で固定し自由に変形できるようにした.ショットは鋼球(平均粒径:0.3 mm)を使用し,空気圧は0.2 MPa~0.5MPaで行った.施工後にレーザ計測器でx方向,y方向の変位zを計測した.計測後はFEM結果と同様に誤差の2乗和が最小になるように円の方程式に合わせて曲率半径を求めた.実験結果を図11に示す.同じ形状のプロットで1/Rxが大きいプロットが空気圧の大きい条件である.FEM結果と実験結果はほぼ一致する.200 mm×200 mm と300 mm×300 mm では1/Rxが1/Ryよりも大きく,円筒形状に近い変形となる.空気圧が増加すると1/Rxは増加し,1/Ryは減少しており,FEM結果と一致する.50 mm×50 mm と100 mm×100 mmでは1/Rxと1/Ryはほぼ一致して球面上に変形する.以上のように,試験片形状によって球面形状と円筒形状に変形モードが変わることが示された11, 12).本実験に用いた装置と材料ではノズル軌跡や材料の圧延方向が変形形状に及ぼす影響は非常に小さいことが確認されている12).球面変形では板の端部には板厚中央において圧縮ひずみが発生する.しかし,ピーン成形では材料を伸ばすことはできるが,縮めることができないので,板の端部板厚中央の圧縮ひずみには限界があり,その以上の圧縮ひずみが発生する曲率半径となると円筒変形にシフトすると推定されている12).本研究は天田財団2020年度一般研究開発助成AF-2020019-B3を受けて実施した.残留応力計測では大阪大学接合科学研究所教授,麻寧緒先生にご協力を頂いた.実験において,東海大学大学院工学研究科修士課程の河野直季君,村上尚紀君,He Jiaxin君にご協力を頂いた.1.61.41.21.00.80.60.40.20.0●〇50 mm ×50 mm■□100 mm ×100 mm▲△200 mm ×200 mm◆◇300 mm ×300 mmSolid:FEMOpen: Experiment0.00.20.40.60.81.01.21.41.61/Rx[m-1]− 118 −
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