天田財団_助成研究成果報告書2023_2
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− 54 −レーザプロセッシングレーザプロセッシングAF-2020239-C2奨励研究助成(若手研究者枠)AF-2020240-C2奨励研究助成(若手研究者枠)レーザ加工レーザピーニング,ハンドヘルドレーザ,高張力鋼y.mizuta@sanken.osaka-u.ac.jpレーザ加工レーザ,溶射,前処理oota@toubu-kg.pref.hiroshima.jp大阪大学 産業科学研究所 量子ビーム物理研究分野 特任助教広島県立総合技術研究所東部工業技術センター 加工技術研究部 主任研究員水田 好雄大田 耕平ハンドヘルドレーザによる高張力鋼溶接継手の疲労強度向上レーザ加工による溶射前処理手法の検討レーザピーニング(以降LP)は水や塗膜等で覆われた材料に高出力パルスレーザを照射した時の衝撃力を利用し、材料表面に圧縮残留応力を形成する技術である。LPの特徴は、 厳密な施工管理が可能な点や材料へ深い圧縮残留応力を付与することが出来る点である。これは、他のピーニング技術と比べて優れた特徴であり、材料表面に発生する応力腐食割れや疲労亀裂の抑制に高い効果を示すことが知られている。LPは材料表面の改質において高い潜在能力を持つが、使用する高出力レーザはクリーンルーム等の設備が必要であり、装置も大型で温度や湿度管理などの運用条件も厳しい。小型で取り扱いが容易なハンドヘルドレーザをLPの光源として使用することが出来れば、工場における生産工程だけではなく従来のレーザでは適用が困難であった、橋梁等の既存の鋼構造物への適用が現実的となる。本研究ではハンドヘルドレーザを使用したLPの成立性確認を目的とした。溶射前処理として施工されるショットブラスト処理は,基材表面を清浄化,粗面化し,溶射皮膜の密着性を向上させる重要な工程である.しかし施工時に騒音や粉塵が発生することや,脆性材料や金属薄板などの変形しやすい材料には適さないこと,ブラストが届きにくい部分の処理が難しいこと等,課題も多い.本研究ではブラストに代わる前処理方法としてレーザ加工に着目した.レーザを用いることで上述した課題を解決できるほか,加工再現性の高さから,安定した溶射皮膜を施工できるなど多くの利点がある.今回は溶射前処理にレーザとブラストをそれぞれ用いて前処理加工した基材に溶射を行い,皮膜密着力などについて比較を行った.また前処理面の表面性状パラメータのうち,どのパラメータが密着力と相関が高いのか調査した.

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