■ キーワード:粉末冶金,常温圧縮回転せん断法,抵抗材料 1.開催日時 2.開催地 3.報告内容■4.講演内容■「Electrical properties of Al/Cr composite material by compression rotation shearing method under room temperature」と題して招待講演を行った.発表内容は,抵抗材料の開発である. THERMECとは先端材料の成形および製造に関する国際会議である.前回の2021年はコロナ禍であったため,オンライン開催であった.その前の2018年にパリでの開催から実に5年ぶりの対面での国際会議であった.筆者は5回目の参加でありそのうち4回は招待講演である.本国際会議は,基本的なSteelから機能性材料など幅広い材料に対する内容であるため30分野で構成されている. 信州大学■機械システム工学科 ( ■ 年度■国際会議等参加助成■■■■ ■ ■■■■■ ) (1) Laurino et al:Materials and Design, 53 (2014), 236. (2) K. Taguchi et al:SAE Int. J Engines, 10 (2017), 2040. (3) A.A. Al-Aql:Materials and Design, 24 (2003), 547. (4) N. Nakayama et al:Advanced Materials Research, 409 (2012), 3. かつ体積抵抗率を変化させることが期待できる. 異なる種類の金属を混合させる方法として合金化が挙げられる.しかし,AlにCrを溶解させるには高温にする必要がある.金属粉末を常温で固化成形する方法として常温圧縮回転せん断法(4)が挙げられる.常温圧縮回転せん断法を用いればAl/Cr複合材料を容易に成形できると考えられる. 本国際会議では,従来の抵抗材料よりより軽量である抵抗材料の作製を目的とし,Al粉末とCr粉末を原料として常温圧縮回転せん断法を用いてAl/Cr複合材料の固化成形を行った内容について講演した. ■本講演は常温圧縮回転せん断法を用いて作製したAl/Cr複合材料のCr含有量変化が及ぼす電気的特性への影響を明らかにした内容である.本報告では,Crの体積比率を0 - 15%まで変化させた6種類のAl/Cr混合粉末を一軸のボールミリングで作製した. そのAl/Cr混合粉末を常温圧縮回転せん断法により円柱状の試験片を作製した. 主な結果として,常温圧縮回転せん断法によりAl/Cr複合材料が形成できることが明らかとなった.常温圧縮回転せん断法によって形成されたAl/Cr複合材料は合金化されなかった.Crの添加量が増加すると,Crの抵抗値の増加,粒界の増加,空孔の増加により体積抵抗率が増加したことがわかった. ■以上のことから,常温圧縮回転せん断法により作製したAl/Cr複合材料は新しい抵抗材料として使用できることが示唆された. ■今後は,本講演で開発した新しい抵抗材料を自動車等に利用して頂くことを期待する. ■本論文の発表は公益財団法人天田財団の助成により行われた.関係各位に感謝致します. 謝■辞■参考文献■ ■ ■年■月 日(日)~■日(金)■オーストリア,ウィーン 筆者は,「Smart/Intelligent Materials & Processes」のセッションで招待講演として発表を行った.このセッションは,Key noteが3件,口頭発表が29件であり,活発な議論が行われた. 近年,自動車の電子機器,電動機構の増加に伴いワイヤーハーネスの使用量が増え自動車の重量が増えている.化石燃料供給の減少と排出ガスの環境への影響による燃費を改善するためにワイヤーハーネスの軽量化が望まれており(1),従来の銅製のワイヤーハーネスの代替品としてアルミニウム製のワイヤーハーネスが一般的になりつつある(2).同様に,回路部品に不可欠な抵抗器もアルミニウム製に変更することにより軽量化が期待されている. 車載モータを制御するモジュールでは,流れる電流を制御する目的でバルク金属を抵抗体に用いた抵抗器が多く使用されている.これらの抵抗器は一般的にシャント抵抗と呼ばれ,通常,その抵抗体にはCu-Ni合金やNi-Cr合金などの合金が利用されている.Ni-Cr合金はCr添加量が増加するにつれて体積抵抗率が増加する(3)ことが知られているが,Cu-Ni合金やNi-Cr合金は比重が大きい.そこで,密度の小さいAlを基材としてCrを添加させることで,軽量准教授■中山■昇■− 455 −■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■Advanced Materials (THERMEC’20 ■■■
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