■■・ ■樹脂シートの厚さと薄膜厚さ ■樹脂シートの厚さが形成される薄膜の厚さに与える影響について検証するため,厚さ0.24 mm, 0.50 mmのPP,厚さ0.20 mm, 0.54 mmのPETを使用して,3・1と同様の条件で実験を行った. ■図5にPPの,図6にPETの薄膜加工の膜厚と溝幅を示す.PP,PETどちらも厚いサンプルの方で形成される膜]i0]i0]i]i0002 0 図3■銅板有り,無しによる加工後の膜厚,(a) PP, (b) PET, (c) PS, (d) PTFE 図4■PP,PET,PSの溶融粘度 mµmµ[ ssenkchT[ ssenkchT[ ssenkchTmµmµ[ ssenkchT仮に,樹脂と銅板との間で熱平衡になり薄膜が形成されている場合,膜厚は板の温度に依存して変化するため,レーザ吸収率の高い鉄の場合,銅板の温度が上昇し膜厚が薄くなると推察される.よって薄膜の形成には熱の影響が小さいと考えられる. ■次に,溶融粘度に注目すると,薄膜加工が実現しなかったPTFEのみ溶融粘度が桁違いに大きい.このことから薄膜の形成には溶融状態にある樹脂の流動性が影響していることが考えられる.図4にレオメータで測定したPP,10020050(d) 300400100− 432 −(b) 3002502001501005010300250200150100500µm程度の薄膜が形成され,500 J/cm2で部分的な貫通が見られた.PP,PETどちらもフルエンスの増加に伴い,膜厚がやや増加する傾向が見られる.また,PSでも銅板の効果は見られたが,薄膜が形成されるフルエンスの領域は狭く,膜厚は約100 J/cm2であった.PTFEでは銅板の影響は見られず,ほぼ同じフルエンスで貫通した. ■まず,銅板による冷却効果を考える.銅の熱伝導率は約400 W/mKと樹脂の千倍以上であり,銅のCO2レーザ吸収率は1%以下とレーザによる加熱もほぼ無いため,効果的に樹脂を冷却していると考えられる.樹脂の熱伝導率は表1に示すように素材により大きな差はないため,薄膜加工が実現しなかったPTFEにも他の樹脂と同様の冷却効果があると考えられる.また,銅板の代わりに鉄板を使用した場合,鉄はレーザ吸収率が約10%あるにもかかわらず銅板を使用した時と同じ膜厚が残ることが分かっている1).1001,0002(a) w/ basew/o base50100150Fluence [J/cm2](c) 300w/ basew/o base2502001501005010,000 30025020015010050200 PET,PSの溶融粘度の温度特性を示す.PP,PETでは熱分解直前の温度で溶融粘度が10 Pas以下まで減少しており,PSでは100 Pas程度となっている.以下では高い流動性を示すPP,PETについて検証を行う. w/ basew/o basew/ basew/o base系列3
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