天田財団_助成研究成果報告書2023_2
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OANu 111311 i 32l).ytisnetnI.a( 2(degree)条件3の接合体における界面付近の断面観察結果を 図12に示す.突合せしたAl2O3板同士は0.5 mm程度ずれて接合されていた.この原因については,バイスを用いてAl2O3板同士を突合せた際に既にずれて固定されていた,あるいはレーザによりMo膜及びNi箔が溶融し,Al2O3板同士が滑りながら凝固されたためだと考えられる.このことから,密着面積が大きい接合体を得るためには,上下方法から治具で固定する必要があると考えられる. 図12 条件3の接合体における界面付近の断面 図13に条件3の接合体における界面の電子顕微鏡写真ならびに元素分析結果を示す.レーザ接合後もMoが,Ni内部に拡散することなく,Al2O3板端面に存在していることが分かった.レーザ接合は,急速加熱冷却を伴うプロセスであるため,接合に悪影響を及す可能性がある化合物の形成を抑制することができると示唆された.化合物の有無については,走査透過電子顕微鏡等を用いた詳細な分析が必要である. 図13 条件3の接合体における界面の元素分析結果 また条件3の接合体における破断面の結晶学的な調査を行った結果,Al2O3,Ni,Mo由来のピークが見られ,他の化合物由来のピークは見られなかった.ただし,図14に示すように,Ni由来のピークに割れが見られた.これは,Niの一部にAlが置換され,格子が歪んだことにより生じたと示唆される.図12に示すようにレーザ接合後,Al2O3板端面の形状に変化が見られ,Arガスを流しながら接合したことから,Al2O3の一部が昇華し,Ni箔と反応したと考えられる. 図14 条件3の接合体における回折プロファイル 3・3 条件4-6でのレーザ突合せによる接合体作製の可否ならびに接合体の評価 いずれの条件においても接合することが可能であり,接合体が得られた(図15). 図15(a)条件4,(b)条件5,および(c)条件6にて得られた接合体 引張強度評価の結果,条件4-6の接合体の引張強度はそれぞれ0.22,0.50,および0.06 MPaであった.出力ならびにインサート材が同条件であったにもかかわらず,条件3より条件4が低かった理由として,Al2O3板を治具で固定することにより,バイスによる突合せ方向の力が弱くなり,引張強度が低かったと思われる.条件4-6の中では,条件5の接合体の引張強度が最も高かった.一般に,セラミックス同士をろう付けする際,厚いインサート材は界面内部に欠陥が入りやすいため,必要以上の厚さは強度の低下をもたらす.また薄すぎても,十分な強度は得られない.条4343.54444.545− 399 −

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