天田財団_助成研究成果報告書2023_2
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図8 成形荷重-ストローク曲線 3・3 成形品強度におよぼす部分高強度化の影響 図10 圧縮変形に伴う相当ひずみ分布の変化 3 laps材>受け入れまま材=1 lap材>2 laps材であり,パンチ肩部の高強度幅の拡大が成形品強度の向上に寄与した 受け入れまま材と部分高強度材の成形品強度を,圧縮試験により評価した.得られた圧縮荷重-変位曲線を図9に示す.部分高強度材では,受け入れまま材と比較して,圧縮荷重の立ち上がりの傾きが増加した.最大圧縮荷重は,とは言い難い.また,圧縮荷重-変位曲線の形状としては,圧縮荷重が単調増加する受け入れまま材と3 laps材,早期に荷重の低下が起きる1 lap材と2 laps材に分けられる. 部分高強度部と成形品強度の関係を圧縮変形挙動の観点から考察するため,3D-DICにより圧縮変形に伴う相当ひずみ分布の変化を可視化した.図10は,ストローク量2 mm,4 mm,6 mm,8 mm,10 mmでの受け入れまま材と部分高強度材の相当ひずみ分布を示している.圧縮変形− 380 −初期には,成形品のパンチ肩部が曲げ変形を受け,外側に張出していることがわかる.導入した高強度部がこの曲げ変形の抵抗となったため,部分高強度材では圧縮荷重の立ち上がりが増加したと考えられる.また,図中の○は,ストローク量6 mmにおける相当ひずみが最大の点 (以下,評価点) を表しており,各ストローク量において評価点がどのように移動したかを追跡して表示している.受け入れまま材および3 laps材では,評価点の位置が圧縮変形の進行に伴って変化していることがわかる.その一方で,1 lap材は4 mm ~ 6 mm間で,2 laps材は6 mm ~ 8 mm間で評価点がほとんど動いておらず,相当ひずみが局所的に増大し図9 圧縮試験結果

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