天田財団_助成研究成果報告書2023_2
36/472

− 34 −塑性加工塑性加工AF-2020037-C2奨励研究助成(若手研究者枠)AF-2020038-C2奨励研究助成(若手研究者枠)塑性加工,テーラードブランクプレス成形,レーザ熱処理,組織制御tsuboi@orist.jp軽金属材料,構造材料マグネシウム合金,マルチモーダル,機械的性質,破壊靱性shinoue7@kumamoto-u.ac.jp大阪産業技術研究所 加工成形研究部 研究員熊本大学 工学部材料・応用化学科 物質材料工学教育専攻 助教坪井 瑞記井上 晋一高周波およびレーザを用いた部分的な組織制御による強度とプレス成形性の両立初期組織制御を巧みに利用したマルチモーダル組織制御による 高強度・高靭性Mg合金の材料設計指針の確立本研究では,局所加熱の可能な高周波やレーザを用いて,組織を制御することで,部分的に材料特性を変化させ,成形品強度やプレス成形性を向上させる技術の開発に取り組んだ.成形前の軟鋼板に対してレーザ局所焼入れを行い,部分的に高強度化した試料を作製した.深絞り成形実験により成形性におよぼす部分高強度化の影響を,深絞り成形品の圧縮試験により成形品強度におよぼす部分高強度化の影響をそれぞれ調べた.その結果,部分高強度化によって,板厚の減少が顕著であったパンチ肩部での減肉が抑制され,限界絞り比が向上することがわかった.また,導入した高強度部が圧縮変形の抵抗となるため,成形品強度が向上することが明らかとなった.不均一組織のひとつであるマルチモーダル組織を有する高強度・高靱性LPSO 型Mg-Zn-Y鋳造合金押出材設計指針の確立を目的とし、AlやYbといった合金元素の添加、押出加工前の熱処理といった初期組織制御と押出加工条件が機械的性質、破壊靱性およびマルチモーダル組織形成に及ぼす影響を調査した。時効処理を施したMg-1Zn-2Y-0.3Al-0.1Yb合金押出材は、380MPaの高い降伏強度と破壊靱性値KQ14.3 MPa √mを示した。時効処理を施したMg-1Zn-2Y-0.3Al-0.1Yb合金押出材の組織では、動的再結晶が抑制されたことで、加工粒領域が増加した。また、動的再結晶粒は、粒界の微細なAl-Yb化合物や粒界への合金元素の濃化によって、1.4 µm程度まで微細化した。この加工粒領域の増加と微細な動的再結晶粒の形成によって、高強度・高破壊靱性を示したと考えられる。

元のページ  ../index.html#36

このブックを見る