天田財団_助成研究成果報告書2023_2
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力,硬さ,耐摩耗性,疲労強度の観点から評価を実施した. その結果,レーザピーニングにより圧縮残留応力の付与と硬さの向上を確認した.これらの効果により,耐摩耗性と疲労強度の向上が図られた.さらに,脊柱固定用ロッドの実際の使用状況をモデル化した,湾曲ロッドに対するレーザピーニングと疲労強度評価を行い,未処理材の約2倍の疲労寿命を達成した. 本研究の実施に多大なご支援をいただいた,公益財団法人天田財団に御礼申し上げます.また,東邦大学医学部■和田明人教授には,試料提供や医学的知見からアドバイスをいただきました.疲労試験の実施には,東京工業大学■轟章教授,黒川悠助教にご支援いただきました.■ ff■■ 王■胤■■山田■悠太■■王■迪■■黒川■悠■■平田■敦■■和田■明人■■青野■祐子“レーザピーニングによる医療用■■■■合金の表面硬さと摩耗特性向上”機械材料・材料加工技術講演会講演論文集■■ ■ ■■■ ■■巻■■■■■■■■.■謝■辞■参考文献■して疲労試験を実施した.約45°の曲げ加工を実施し,湾曲部内側には塑性変形に伴い引張残留応力が生じることを確認した.そこで,湾曲部内側に200 mJ,6回の条件でLPを実施し,2・3節の方法で疲労試験を実施した.有限要素解析より,疲労試験機の軸方向に与える引張荷重が500 Nのとき,湾曲部内側では最大約1300MPaの曲げ応力が発生する.これは,引張強さと同程度となるが,実際にはこの荷重以下では破断まで長時間を要したため,この最大荷重を選択した.これは,実際には回転支持部やロッドの固定部での減衰があり,有限要素解析での見積よりも曲げ応力が小さくなっていたためと考えられる. 疲労試験の引張荷重を500 N,荷重比を0.1,5 Hzで試験を実施した.その結果,LP未処理材に比べ,疲労寿命は約2倍まで向上が見られた.これは,提案手法の有用性を示唆している. 4.結■■言 ■本研究では,脊柱固定用ロッドの疲労強度向上を目的として,その代表的な生体適合材料であるCoCr合金に対しレーザピーニングによる表面処理の適用を提案し,残留応 ■− 350 −

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