天田財団_助成研究成果報告書2023_2
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− 31 −塑性加工塑性加工AF-2019038-C2奨励研究助成(若手研究者枠)AF-2020029-C2奨励研究助成(若手研究者枠)塑性加工,トライボロジートライボロジー,塑性変形,可視化,t-sugihara@mech.eng.osaka-u.ac.jp表面改質,自動車部品キャビテーション,Cr-Mo鋼,疲労特性,ijiri@tmu.ac.jp大阪大学 大学院工学研究科機械工学専攻 講師東京都立大学 システムデザイン学部機械システム工学科 助教杉原 達哉井尻 政孝塑性加工における材料変形挙動のin-situ観察とその応用環境に配慮した新しい表面加工法によるCr-Mo鋼の疲労特性向上近年,塑性加工中の材料変形や材質変化,金型-材料間の界面現象をより正確に把握するために,塑性加工における材料の変形挙動を直接的に観察する手法の構築が強く求められている.そこで本研究では,塑性加工における材料変形挙動をin-situ 観察するための新たな技術の確立を目的に,インデンタによる押し込み試験とPIV解析を援用した塑性加工現象の可視化手法の開発に取り組んだ.その結果,開発装置では材料の切断,分離,せん断,圧縮,加工硬化領域の形成など,塑性加工の材料-金型間で生じる様々な変形場を再現し,さらにそれらにおける特徴量を微視的かつ定量的に評価できることを示した.さらに,開発装置の応用事例として,材料の表面積拡大比分布と金型-材料間の凝着現象の関係を示すことで,本研究で開発した装置が塑性加工における様々な現象の解明に応用できることを明らかにした.本研究は自動車のトランスミッションギヤの高強度化を行うために表面の高強度化の加工法として,機能性キャビテーション(MFC)を提案する.MFCは超音波とウォータージェットピーニングを組み合わせた技術であり,水中内で高温・高圧キャビテーションを発生させ,表面を加工することが可能である.しかしながら,高圧水を噴射させるためのノズルが超音波装置から離れるとキャビテーション形成に付与される音圧が低下し,キャビテーション内の熱エネルギーは減少する.超音波とノズルを一体化させる機構(EI-MFC)の開発を行った.EI-MFC処理した浸炭材では未処理材と比較して表面粗さが変化せず,圧縮残留応力および硬さが改善された.硬さの増加から,EI-MFCは従来のMFCと比較して,加工誘起マルテンサイトが形成もしくは表面の微細化が示唆された.

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