■4.実験結果 ■水晶の反転■非反転構造は±X方向のみに存在し、酸に ■スタンプ処理は現時点では主にXカット水晶板の両面への応力印加により実施している。板厚1mm、外形サイ■ までの加圧処理が可能である。なお、QPMスタンプ法による水晶の極性反転に必要な最大荷重は、結晶サイズなど幾つかのパラメータに依存する。例えば波長変換素子としては素子長が長いことが好ましいが、大型結晶では面積あたりの加重が低下する。一方で小型結晶では加圧時の並行/平坦性が確保できず均一性などが低下する。本助成研究ではヒートプレス装置自体の最適化はできていないが、QPM水晶の実現や実用化には、装置自体の改修や新規設計も必要と考えている。■図5■ヒートプレス装置(最大400℃、15トン) ■■・■■QPMスタンプとダイシング加工■■QPMスタンプとは、既に述べたように適切な構造周期の凹凸構造を有する応力印加用治具である。QPMスタンプ法においては、加熱加圧条件検討に加え、このスタンプ作成が主たる検討項目となる。 ■とくに水晶の応力印加用QPMスタンプとして、スタンプの原材料に求められる要素として、例えば以下のような点が上げられる。 ・微細凹凸加工への対応と加工再現性担保 ・高温高圧処理への対応 ・繰り返し利用に堪えうる強度と安定性 ■スタンプ原材料選定では、上記の材料自体の特性に加え、加工手法との組み合わせ可否とで検討する必要がある。これらの特性を踏まえ、QPMスタンプ法の初期検討では主に金属あるいはガラス板へのダイシングソーを利用した機械加工を適用した(図6)。 ■図6■ダイシング加工によるスタンプ作成■■■■■(右は実際の金属製スタンプ) ■図6右には、実際にダイシングソー加工で作成した金属製QPMスタンプの写真を示す。これは周期 = 124 µmの凹凸構造を有するスタンプである。本手法は約100 µmまで適用可能な手法であった。 ■■・■■短周期スタンプ加工■■前記ダイシング加工によるQPMスタンプ作成は、種々のスタンプ材料に適用可能な一方で、短周期化や精度再現性に問題があったことから、特に本研究助成では新たに図7に示すフォトリソグラフィーとエッチング処理によるスタンプ作成を行った。 図7■フォトリソグラフィー+エッチング加工による■スタンプ作成(右は作成したスタンプ表面) ■図7右には、フォトリソグラフィーとエッチング処理で作成した短周期スタンプの表面写真を示す。凹凸構造の周期 = 41 µmだが、凸部幅a(細い幅)は10 µm以下である。つまり現時点で本手法で2xa = 20 µm程度までの短周期スタンプが作成可能であることが確認できた。 ■この短周期スタンプは、繰り返し利用評価を行っており、複数回の利用でも破損なく再利用可能であることを確認した。■対するエッチング速度の差を利用することで簡便に可視化できる。QPMスタンプ法におけるヒートプレス装置および各種スタンプで処理した水晶板は、表面をフッ酸によりエッチング処理することで反転■非反転領域を可視化して観察、評価した。 ■■・■■金属製スタンプによる反転■■図8は、ダイシング加工で作成した金属製スタンプ( = 124 µm)を利用して実現したQPM構造の一例である。エッチング処理により可視化された周期構造が確認できていることがわかる。 図8■金属製スタンプで実現したQPM構造 − 306 −
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