天田財団_助成研究成果報告書2023_2
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GC=Pd2 ■図2■ノッチ長さと無次元化せん断エネルギ解放率 図5■水平押込み試験機 ■界面に長さaのノッチを導入して幅bの試験片の皮膜部分に水平方向にアクチュエータにより荷重Pを徐々に負荷して皮膜をはく離させた.押込み治具は皮膜上面の変形を抑制する構造である. ■皮膜の界面破壊じん性値GCは,導出した以下の式で求めた. 模式的に図4(a)および(b)に示す.はく離荷重負荷方向に対する溝の方向により,(a)平行溝,および(b)直交溝と定義する ■■・ ■はく離強度評価試験■■はく離強度評価のため,図5(a)および(b)に示す,水平押込み試験機を自作した. ここで,Pdははく離荷重である. 5.実験結果及び考察 ■■・■■はく離強度評価■■直交溝溝試験片に水平押込み試験を行い,式(1)より求めた無次元化界面破壊じん性値GCを,レーザ溝幅をピッチで除した値w/pで整理して図6に示す.なお,計算に際して,WC-CoおよびCr2C3皮膜の弾性係数E1は750GPaおよび550GPaを用いた. ■直交では,w/pの増加とともに界面破壊じん性値が増加し,ある値で最大となる. (a)■試験機の外観 (b)■模式図 ■図3■ノッチ長さとエネルギ解放率 ■ノッチ長さaと全エネルギ開放率Gの関係を図3に示す.パンチAはノッチ長さ依存性を示すことがわかる.このように,パンチBの方が適切であることが分かったので,パンチBで試験機を作成した. ■.実験方法■■■・■■試験片■■基材には自動車エンジンに使用される鋳造用アルミニウム合金を使用した.表面仕上げしたのち条件を種々に変えたレーザ加工を行った後,WC-CoおよびCr2C3粉末を大気圧プラズマ溶射により,所定の厚さB1になるように成膜した.これを所定の幅bにレーザ加工した. ■■ff■■平行溝■■■■■■■図■■試験片■■■■ff■■直交溝■− 240 −(1) 2b2B1E1

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