天田財団_助成研究成果報告書2023_2
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e00145 図18■肉厚を均一にする偏心量 量心偏− 195 −e=0.269*(R/D0)^(-0.867) (2022),422-426. (2022),394-404. 謝■辞■参考文献 曲げにおける肉厚の変化は機械的性質より曲げ半径に大きく影響する.曲げ半径の違いは曲げ引張・圧縮ひずみに影響し,肉厚を変化させる因子である.そこで偏心量e = 0,0.1 mmの結果を見ると,加工度が大きい場合,偏肉比は1に近づいていることがわかる.これに対してe = 0.3,0.5mmを見ると,加工度が小さい場合,偏肉比は最も1に近くなっていることがわかる.まとめると,曲げ加工後に肉厚が均一となる偏心量は加工度に応じて変化することがわかる.黒塗りの実験結果e = 0.4mmの場合も同様の傾向を示しており,このような結果からもシミュレーション結果は妥当なものであると考える. 最後に,以上の結果から曲げ加工後に肉厚を均一化する偏心量と曲げ加工度の関係をシミュレーションによって求めた.図18にその結果と偏心量を導く指数関数の式を示す.例えば,A6063-T1の加工度R/D0=2の曲げを行う場合には(R=43.4mm, D0=21.7mm,d0=18),偏心量e≒0.15で均一な肉厚が得られることを示す. 1) 稲田文夫・米田公俊・森田良・藤原和俊・古谷正裕:4) 中島邦斗・内海能亜・吉田昌史:鉄と鋼,108-7 5) 中島邦斗・内海能亜・吉田昌史:第73回塑性加工連かった.以降の研究では偏心量の小さい値の偏心管の調達が課題である.本研究で得た結果を以下にまとめる. (1)e = 0.4mmのA6063-T1の押出し偏心管を用いて回転引曲げ加工実験を行うことができた. (2)最薄肉部を圧縮側に配置した偏心管の曲げでは曲げ型Rが20mmまでしわのない製品が得られた. (3)心材を適用しないR=50mmでは最薄肉部を0~45°に配置するとしわが発生する. (4)円形中空部を偏心させることでも曲げ加工後に均一な肉厚を得られることがわかった. (5)最厚肉部が引張側に配置することによって曲げによる引張側の落込み,すなわちへん平化が抑制される. (6)曲げによる偏肉は材料定数より加工度や偏心量の方が大きく依存することがわかった.これらの結果により,曲げ後に肉厚を均一にする偏心量を求める関係式を導出することができた. 本研究は公益財団法人天田財団の一般研究開発助成(■■■ ■ ■■■■■■ )によって実施した.ここに深く感謝の意を表します.■材料と環境,57-5 (2008),218-223. 2) 田宮:材料,61-6 (2012),550-555. 3) 中島邦斗・内海能亜・吉田昌史:ぷらすとす,5-55 合講演会講演論文集,(2022),371-372 4.結論 ■本件ではe = 0.4mmの偏心管を製造したが,製造公差が±0.25mmであるために,偏心量0.1~0.2mm付近の肉厚を均一にする理想的な偏心量を持つ偏心管の製造ができな0.30.20.123加工度R/D0

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