謝■辞■参考文献 ■一方,CAPの圧潰反力分布のほうは,圧潰反力の初期ピーク荷重を減らすことが見えて,その初期ピーク荷重を過ぎてから,圧潰反力は大きな上限変動はなく,比較的フラットな圧潰変形を長く続けることが確認できる. ■突起部を設けることにより,CAPの平均的な圧潰反力値は円筒より低くなり,一部の大きな衝撃荷重を受け,できるだけ多くの衝突エネルギー吸収量を追求する緩衝材の開発には不利になることがあると考えられる.ただし,円筒の圧潰しわの生じるパターンは使用条件に影響されやすく,事前に衝撃エネルギー吸収量を予想しにくいため,実際に円筒を直接に緩衝材として使用する例は少ない. ■一方,本研究の提案するCAPの圧潰しわの生じるパターンは事前に設計できる.また円筒部と突起部の組み合わせを調整することにより,CAPの初期ピーク荷重がコントロールできて,より安定的かつソフトな緩衝効果を求める緩衝材の設計開発に適用できると思われる. ■特にCAPの圧潰変形途中で自然に形成するPWSの検討を進める中,さらなるCAPの緩衝性能向上を目指す設計改善に寄与できる. 7.まとめ ■本研究では,より安定的な緩衝効果を求めるために,新たな突起付き円筒型緩衝材CAPを考案し,実際にゴムの弾性を利用した部分張り出し成形法を用いたCAPの加工装置を開発して,数値解析と試作実験による性能検証を行い,以下の結論を得た. (1)円筒を緩衝材として使用するには,初期ピーク荷重が大きく,圧潰変形途中における圧潰反力が上下変動し緩衝性能が不安定となる問題が生じる.それら問題点を改善するため,円筒の軸方向に沿って一定の間隔で部分張り出し成形によって突起部を設けることによって得たCAPを提案した.圧潰変形実験と数値解析を行い,確実に初期ピーク荷重を低減し,安定的な圧潰変形を長く続ける緩衝材の圧潰変形パターン特性をもつことが確認できた. (2)できるだけ簡易かつ安価な工法でCAPを加工するために,ゴムの弾性を利用した部分張り出し成形法を提案した.加工工程のシミュレーションを使い成形特性を検証したうえで,実際に開発した金型および加工装置を使った試作実験を行ったCAPの板厚分布を測定し,その実測値と解析値の結果はほぼ一致しており,成形したCAPの最も板厚の薄い部位の板厚減少率は10.1%であり,非常に安定的に成形加工が行われることが確認できた. (3)CAPの圧潰変形の後半においては,CAPの円筒部が圧潰変形によりPWSとなり,その下に繋がる突起部に対する曲げモーメントが生じることで,互いに直交し交差するPWSが自然に形成され,そのPWSの折りエッジからなる空間トラスに近い構造により,CAPの圧潰反力が再び高くなるしくみを初めて明らかにした. (4)従来のハイドロフォーミング法と比較して,本加工法を利用する場合,十分な加工品質を確保するだけでなく,大型の加工装置と液圧システムを使用せず,逐次に部分的な張り出し成形加工を行うため,複雑な金型は不要であり,加工に必要なエネルギーも少なくて済む優位性があることを示している. ■本研究は,公益財団法人天田財団による一般研究開発助成(■■■ ■ ■■■■■■ )で実施された.ここに記して同財団に深く感謝申し上げる.■ 1) 二塚貴之・藤田毅・山崎雄司・占部俊明:衝突エネルギー吸収部材の開発,自動車技術会論文集,■■■■■■ff ■■■■■■■■■■■2) 趙希禄・胡亜波・萩原一郎:折紙工学を利用した円筒薄肉構造物の衝突圧潰特性の最適設計,日本機械学会論文集■編,■■■■■■■■ff ■■■■■■■■■■3) 趙希禄・胡亜波・萩原一郎:折紙工学援用による半割り型自動車サイドメンバーの衝突圧潰エネルギー吸収性能に関する研究,日本機械学会論文集■編,■■■■■■■■ff ■■■■■■■■■■■■4) 趙希禄・胡亜波・萩原一郎:衝突方向のばらつきを考慮した半割り型自動車サイドメンバーの圧潰エネルギー吸収性能のロバスト最適化,日本機械学会論文集■編,■■■■■■■■ff ■■■■■■■■■■■5) 梁狄・楊陽・孔呈海・景陽・趙巍・趙希禄・萩原一郎:反転ねじり型エネルギー吸収構造とその安価な部分加熱ねじり加工法,日本機械学会論文集,■■■■■■■■ff ■ ■■■■ ■■■■■ ■■■■■6) 梁狄・許文豪・趙巍・向井竜二・趙希禄:突起付き円筒型緩衝材とそれを加工する逐次部分張り出し加工法,設計工学,■■■■■,ff ■ ■■■■■■■■■− 190 −
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