■・ ■耐食性評価試験■ 同図SEM画像より,微粒子衝突により試験片表面は大きく荒れていること,さらに表層に黒い領域が形成されていることがわかる.また同図EDX分析結果より,SEM画像にて黒く認められる領域にはCr元素が検出されており,それよりも奥ではFe元素が検出されていることがわかる.このことから,Cr微粒子を試験片表層に衝突させる塑性変形により,試験片表層にはCr元素の拡散層が形成可能であること,さらに投射圧力の増大に伴い形成されるCr拡散層は厚くなることが明らかとなった.なお,他の加熱保持時間(60秒,120秒)のサンプルについても同様の観察を行ったが,投射圧力の増大に伴い形成されるCr拡散層は厚くなる傾向に違いは認められなかったものの,加熱保持時間が長いほど,試験片表層に形成されるCr拡散層は厚くなることが明らかとなった. 87902 m /g, 量化 変 量質 seires seires seires図■■断面の■■■観察画像および■■■元素マッピング結果同図より,微粒子衝突による塑性加工を施していない未処理材は,噴霧時間の増大に伴い質量変化量が大きく増加しているのに対し,微粒子衝突による塑性加工を施したseries 9は質量変化量が低く抑制されていることがわかる.一般に表面粗さの増大は耐食性には負の効果があることが知られているが,本結果から,微粒子衝突による表面粗さ増加の影響よりも,Cr拡散層を形成したことがプラスの効果として発現されたものと考えることができる.以上の結果より,微粒子衝突による塑性加工により材料表層に耐食性の優れたCr元素から成る拡散層を形成することにより,材料表層に優れた耐食性を付与することが可能であることが明らかとなった. − 179 −以上の結果より,微粒子衝突による塑性変形にて形成されるCr拡散層は,投射圧力が高いほど,また加熱保持時間が長いほどより厚く形成されることが明らかとなった.そのため,以後の実験においては,最も厚いCr拡散層が形成されたseries 9 (投射圧力0.6MPa,加熱保持時間300秒)について実験を行った. 微粒子衝突による塑性加工を施した試験片の中で最も厚いCr拡散層を形成したseries 9(投射圧力0.6MPa,加熱保持時間300秒)に対し,塩水噴霧試験を行い耐食性試験を行った.噴霧時間と質量変化量の関係を図7に示す. SEM image20 μmFe20 μmFe20 μmFeFe mapping20 μm20 μm20 μm25020015010050Cr mappingCr20 μmCr20 μm20 μmCr6h12h24h36h48h未処理series 9噴霧時間図■塩水噴霧試験による質量変化
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