天田財団_助成研究成果報告書2023_2
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図7■アルミナ-空気系の平行モデルと垂直モデルに(λapp)は,以下の2つの式で表される. 𝟏𝟏𝝀𝝀𝒂𝒂𝒂𝒂𝒂𝒂=𝑽𝑽𝟏𝟏𝝀𝝀𝟏𝟏+𝑽𝑽𝟐𝟐𝝀𝝀𝟐𝟐 𝝀𝝀𝒂𝒂𝒂𝒂𝒂𝒂=𝝀𝝀𝟏𝟏𝑽𝑽𝟏𝟏+𝝀𝝀𝟐𝟐𝑽𝑽𝟐𝟐 ここで,λ1およびλ2は相1および相2の熱伝導率を表す.ま図7に相1をアルミナ,相2を空気とした場合の見かけ熱伝導率の空隙率依存性を2つのモデルで求めた結果を示す.垂直モデルの熱伝導率は空隙率に対して線形に変化するの/ppa1-1- ,ytivitcudnoc lamrehT K1 mW00<積層の方向と熱流束の方向が同じ場合(平行モデル)> (2008), 54, 67 (2008),271. よる熱伝導率推算結果 ■.結言■本研究は,公益財団法人天田財団の ■■■年度一般研究開発助成ff■■■ ■■■■■ ■■■■の支援を受けて実施されました.心より感謝申し上げます.■ 回西山記念技術講座,日本鉄鋼協会 (2015) ジウム講演論文集, 34 , Vol. 3, 737. まで下がりきらずに起こった.これは,試料が薄かったためと考えられる.アルミナ溶射膜の熱拡散率はハーフタイム法により求めた.ノーマル試料の熱拡散率は,2.68×10-6 m2s-1 ,ポーラス試料の熱拡散率は1.26×10-6 m2s-1と得られた. ポーラスの気孔率の方が大きい.したがって,アルミナ溶射膜中に存在する気孔の影響で熱拡散率に差が生じたことがわかる. ■・■■複合材料の熱伝導率■3・2および3・3において測定したアルミナ溶射膜の熱浸透率と熱拡散率より,熱伝導率を算出した.その結果,ノーマルが0.55 Wm-1K-1,ポーラスが0.39 Wm-1K-1と求められた. アルミナ溶射層状に並んだ2相から成る複合材料の熱伝導率■積層の方向と熱流束の方向が垂直の場合(垂直モデル)■■た,V1およびV2は相1および相2の体積分率を表す(V1 + V2 = 1). に対し,平行モデルの熱伝導率は,空隙が入ると急激に低下することが分かる.同図には,本研究の測定値も同時に示している.本研究の測定値は,平行モデルの熱伝導率の推測値とよく一致している. 一方で,表1に示したように,気体の熱伝導率はアルミナ(43 Wm-1K-1 14))と比べて2-3桁小さい.このことからも,空隙がある場合の熱伝導率は,その構造に依存するが,気体の種類には大きくは依存しないと言える. 酸化スケールの場合には,空隙は1%程度含まれている9).このことは,図6に基づいて考えると,空隙を含むことによって,熱伝導率は大幅に変化する領域であることが分かる. 酸化スケールの模擬試料としてアルミナ溶射膜を用い,その熱伝導率を決定した.空隙が多くなるほど熱伝導率は小さくなる.見かけ熱伝導率に対する空隙中のガス種の影響は小さく,構造や空隙率が見かけ熱伝導率を変化させることが分かった. Al2O3の熱拡散率は 10.6×10-6 m2s-1 14)と報告されている.今回のノーマルの測定結果は文献値より約1/4小さな値であった.一方,ノーマルとポーラスの熱拡散率の値を比較するとノーマルの方が約2倍大きくなった.この要因としては,空隙の影響が考えられる.今回使用したノーマルとポーラスでは,平行モデル垂直モデル測定値0.81) 岡田光:スケール制御技術開発の変遷と今後, 第2212) 小豆島明, 宇都宮裕: 鉄と鋼, 100 (2014) 1456. 3) 東海林成人,原口洋一,播木道春: 日本伝熱シンポ4) M. Li, R. Endo, M. Akoshima, M. Susa: ISIJ Int. 57 (2017), 5) Y. Yang, H. Watanabe, M. Ueda, M. Hayashi, M. Susa, R. 6) M. Li, R. Endo, M. Akoshima, H. Tanei, H. Okada, M. 7) R. Endo, H. Hayashi, M. Li, M. Akoshima, H. Okada, H. 8) Y. Yang, H. Watanabe, M. Akoshima, M. Hayashi, M. Susa, 9) 10) M. Li, M. Akoshima, R. Endo, M. Ueda, H. Tanei, M. 11) 日本熱物性学会:熱物性ハンドブック,養賢堂,12) 国立天文台: 理科年表プレミアム2023年度, 丸善 13) W.S. Rasband, ImageJ, 1997–2012. 14) 日本熱物性学会:熱物性ハンドブック,養賢堂,15) W. J. Parker, R. J. Jenkins, C. P. Butler, G. L. Abbott: J. − 170 −2097. Endo: ISIJ Int. 58 (2018), 2186. Susa: ISIJ Int., 59 (2019), 398. Tanei, M. Hayashi, M. Susa: ISIJ Int. 60 (2020), 2773. H. Tanei, H. Okada, R. Endo: ISIJ Int. 61 (2021), 26. S. Shinohara, R. Endo, T. Watanabe, M. Hayashi, H. Tanei, M. Susa: Tetsu-to-Hagane. 107 (2021) Susa: ISIJ Int. 62 (2022), 275. https://imagej.nih.gov/ij/ Appl.Phys., 32 (1961), 1679. 50403020100.20.40.6Porosity謝■辞■参考文献

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