Fig. 3 Schematic figure of a neural network Fig. 4に中間層を3層各6ニューロンで構成したニューラルネットワークで学習回数は20万回で学習を行った結果を示す.またFig. 5には中間層を3層各10ニューロンで構成したニューラルネットワークで学習回数は20万回で学習を行った結果を示す.Fig. 6には中間層を3層各50ニューロンで構成したニューラルネットワークによる20万回で学習を行った結果を示す.これらから中間層の各層のニューロン数を増やすことにより全体の誤差が小さくなっていることが分かる.なおFig. 4中に表示したクリアランス値はFig. 5, Fig. 6ともに同様の線を示している. ■ここで,提案する機械学習は,入力値に対して,適切な出力値の学習を行うことにより,入力値としての変数を基にして適切な数値を得ることができる.この入力値には,様々な設定ができる.それらの入力値の寄与は,ニューラルネットワークの重みにより,表現されることになる.したがって,延性破壊条件式,連続体損傷力学理論式におけるパラメータを複雑な過程で決定すること無く,様々な条件式に用いられている変数の入力により,破壊開始点へ影響を与える重要な変数の効果を取り入れることができる. ■本研究での手法は,物理モデルを用いない手法であり,実験によるパラメータの設定等は必要としない.解析データと簡便な実験結果および,機械学習により破壊開始を決定する因子を同定し破壊開始点を探索する. ここでは,延性破壊条件値と破壊開始点の同定をニューラルネットワークから試み,さらにConvolutional Neural Network; CNNにより有限要素法(FEM)解析画像による破断点の探索には応力三軸度のコンター図から破断点の同定を試みた. 2.解析方法 ■ ・■■ニューラルネットワークの適用■■階層型ニューラルネットワークはFig. 3の模式図のようにニューロンを並べたものである.階層型ニューラルネットワークの各層は入力層(Input Layer),中間層(Hidden Layer),出力層(Output Layer)に分類される.入力層は受け取った入力値を中間層へ渡す.中間層は入力層から値を受け取り,演算を行い次の階層のニューロンへ値を渡す.入力された情報を出力層へ伝えていく作業を順伝播(Forward propagation)という. ニューラルネットワークの学習は,学習データを入力し出力値を正解へ近づける学習あり学習と,学習データを必要としない学習なし学習に分けられる.今回は有限要素法による解析結果を学習データとしているため学習あり学習を行う.ニューラルネットワークにおける学習とは出力される結果が正解に近づくように重みやバイアスを修正することである.重みやバイアスを修正するアルゴリズムを誤差逆伝播法(Backward propagation)という.誤差逆伝播法は出力値が正解からどの方向にどのくらい外れているのかという情報を出力層へ伝え,出力層は中間層へと逆方向へ伝播させていく.情報を受け取った各ニューロンはこの情報をもとに自分の持っている重みとバイアスを更新する.今回構築するニューラルネットワークは入力層のニューロン数2,出力層のニューロン数1とし,複数層の中間層を導入する.活性化関数はシグモイド関数を使用する.入力値は文献[2][3]で用いた切断面評価位置(l/t)と板厚で無次元化したクリアランス値(%t)とし,出力値は有限要素法によるプレス打ち抜き加工の解析で得られた有限要素法解析結果より得られたCockcroft-Lathamの延性破壊条件値C値[2][3][4]を用いた. また,破壊開始点の決定は文献[2]による破壊開始点の式を用いた. これらを用いてニューラルネットワークプログラムを作成し学習を行い,Cockcroft-Lathamの延性破壊条件値Cを用いた破断開始点の同定を行った. さらに画像による破壊開始の予測を行うためにCNNのフリーソフトウェアであるTensorFlowを用いてFEM解析での分布図画像からの破壊の前後の判定を行う. 3.結果と考察 ニューラルネットワークには学習を行う際に設定しておかなければいけないハイパーパラメータが存在する.これらには中間層の層数,中間層のニューロン数,学習係数,学習回数などが含まれる.ハイパーパラメータを決めるためにパラメータの条件を変えそれぞれ学習を行い,結果を比較しながら決定を行った.また重みの修正量を決定する際には勾配降下法を用いた. 次に中間層を増やして5層6ニューロンで学習を行ったところ,ここでは結果を示していないが3層各6ニューロンよりも誤差の少ない結果が得られている. 重みの更新量を決定する学習係数についてはここまでの計算においては,最適値として試行錯誤により0.25に設定している. − 116 −∫(𝜎𝜎𝑚𝑚𝑚𝑚𝑚𝑚𝜎𝜎𝑒𝑒𝑒𝑒)𝑑𝑑𝜀𝜀̅=𝐶𝐶1𝜀𝜀̅𝑓𝑓0
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