助成研究成果報告書Vol.35
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( ecnatcelf)%0eR5 µm10080604020400600800SiliconSilicon solar cell0.5 J/cm2, 50 pulses1000Wavelength (nm)12001400(3-1)図3XeClエキシマレーザを用いたアブレーション閾値測定及び微細構造形成実験の光学配置ズとアパーチャー(直径0.5 mmφ)で構成されたスペーシャルフィルターによりガウシアン形状のビームプロファイルに改善され,焦点距離100 mmの凸レンズで集光し,試料に対して図2の入射角度(材料により入射角度の取り扱いは違う)で照射した.照射位置でのビーム径はCCD(1)カメラで測定し,約47µm(FWe-1M)であった.He-Neレーザでバックライトした試料表面をCCD(2)カメラ上に像転送することで表面の変化をリアルタイムで観察した.照射パルス数は1〜12000 pulsesの間で変化させ,実験中のXeClエキシマレーザパルスのエネルギー安定度は15 %(RMS)であった.試料は鏡面研磨されたシリコン(大きさ約2cm×2cm,表面粗さ0.01 µm,厚さ605-645 µm,抵抗率1-100 Ωm,結晶軸(100))及びシリコン太陽電池を用いた.ここで,表面粗さは高さ分布の二乗平均平方根高さ(二乗平均平方根高さは高さ分布の標準偏差)を示す.シリコン及びシリコン太陽電池のアブレーション閾値(融解閾値)はそれぞれ1.4Jcm2と0.50J/cm2であった.シリコン太陽電池への微細構造形成は,融解閾値(0.50 J/cm2)より低い0.41 J/cm2で42pulses照射することにより,非熱的に格子間隔200-300 nmの微細構造を形成させた(図4).シリコン太陽電池の融解閾値0.5 J/cm2近傍のフルエンスである0.2-0.6J/cm2でも微細構造が形成された.また,F=0.2J/cm2とF=0.4J/cm2ではドット形状の微細構造も観察された.図4ナノ秒レーザにより形成された微細構造(矢印は偏光方向を示す)図5.SiおよびSi太陽電池の反射スペクトル(p偏図5には,微細構造を形成させたシリコン太陽電池,シリコン基板,ピラミッド構造を有するシリコン太陽電池の反射スペクトルの測定結果を示す.黒線がシリコン基板,青線が表面に1〜10 µmのピラミッド構造を有するシリコン太陽電池,赤線がラミッド構造を有するシリコン太陽電池表面にp偏光,0.5 J/cm2,50 pulsesで照射した反射スペクトルを示す.青線は300〜1400 nmの領域においてシリコン基板に比べて反射率が約20 %改善していることが分かる.ピラミッド構造を有するシリコン太陽電池表面にナノ周期構造を形成することで500nm付近の反射率が約5%改善することが分かった.特に,太陽光スペクトル強度が高い光の波長は500 nmのため更に太陽電池の性能向上が期待できる.反射率の低減は主に表面粗さ23.5nm程度のナノ微細構造が関係しているとすると実験結果をうまく説明できる.特に波長500 nmにおいて反射率が約2 %低減していた(詳細は3.2で述べる).波長400 nm以下の領域は,反射率が増えているが結晶Si太陽電池の感度のない領域である.また,顕微ラマン分光法を用いてナノ微細構造形成したシリコン太陽電池の結晶構造を評価した.結果,歪および結晶性にほとんど変化がみられなかったためシリコン太陽電池は機能を維持したまま性能が向上していることが分かった.3.2微細構造による反射率低減微細構造による反射率の低減に関しては多重散乱や光閉じ込め効果によるものとされている(3).ピラミッド構造の大きさが反射スペクトルの波長領域(300-1400 nm)の光の波長に比べて十分に大きい場合,反射率の低減の評価で必要な,拡散透過率TDは次式で表される.ここで,a:分布平均球形粒子の半径の大きさ,pa2:半径aの分布平均球形粒子の断面積,Qsca:散乱効率を表す.式(3-1)より拡散透過率は光の波長に依存せず約20 %を示光,F=0.5 J/cm2, N=50 pulses)− 94 −(a)

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