力応図12 CNT/PAA複合繊維の代表的な応力-ひずみ線図図11CNT/PAA複合繊維の断面観察結果図11より,ルビーダイスを用いた場合には表面が比較的滑らかになっている一方で配向性には大きな差異は見られなかった.以上より,[R-25]8において形状係数が向上した要因は成形によるバラつきが軽減されたためであり,図13より,PAA/DMSO溶液処理後の無撚CNT糸は内部空隙が図4と比較して大幅に減少していることが確認できる.従って,PAA/DMSO溶液処理により内部空隙が減少したことでCNT糸内部のCNT間の荷重伝達性が向上し,未処理の無撚CNT糸と比較して破断荷重が向上したと考えられる.表6 CNT/PAA複合繊維の機械的特性aPM00また,それぞれのCNT糸に対して側面をFE-SEMにより観察した.その結果を図11に示す.強度の向上は密度向上に起因すると考えられる.4・5■■■■■■■■溶液処理による高強度化無撚CNT糸の高密度化・高強度化を目的として,前節のルビーダイスを用いて紡績したCNT糸に対してPAA/DMSO溶液処理を行った.その結果を表6に,代表的な応力-ひずみ線図を図12にそれぞれ示す.サンプル名繊維径μm見かけ密度g/cm3形状係数m尺度係数σ0MPa破断荷重mN破断ひずみ%弾性率GPa実験結果より,PAA/DMSO溶液処理により無撚CNT糸の密度は大幅に上昇し,約3.4GPaの強度が得られた.これは,以前の報告3)と比較して1.5倍程度と大幅に高い値であり今回の成形条件の有意性が確認できる.また,作製したCNT/PAA複合繊維について断面観察を行った.その結果を図13に示す.本研究では,ダイス引抜き成形が無撚CNT糸の強度に与える影響を評価するため,紡績時のダイス数や材質を変更して無撚CNT糸の紡績を行い,その機械的性質を評価した.その結果,ダイスを複数用いた場合よりも1つのダイスで紡績した場合,平滑度の高い材質のダイスを使用した場合において高い機械的性質が得られることが確認された.これは,ダイス通過後のスプリングバックの低減に伴う見かけ密度の向上に起因すると考えられる.また,ダイス通過時の引抜き荷重を測定したところ,ダイス径の縮小やダイス数の増加に伴い引抜き荷重が増加する傾向が得られた.以上より,無撚CNT糸紡績時の引抜き荷重を減少させることで,強度の高いCNT糸を紡績可能である(a) ×2,000(b) ×30,000図13CNT/PAA複合繊維の断面観察結果40003000200010005.結言 CNT/PAA [R-25]80.511.5(a) [C-25]8(×2,000)(c) [R-25]8(×2,000)(b) [C-25]8(×30,000)(d) [R-25]8(×30,000)[R-25]8CNT/PAA15.0 (0.27)25.5 (0.31)0.55520.18621.7823.13385422 (22.3)1.13 (0.080)82.5 (5.81)585 (27.4)1.25 (0.098)304 (8.55)ひずみ%− 75 −
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