助成研究成果報告書Vol.35
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6. 結 言 図32. H&C金型の表面温度分布(成形スタート時) i yprahC)m/Jk( htgnerts tcapm・H&C金型による成形実験 ・H&C成形で作製した熱可塑性CFRPの機械特性評価 ・H&C金型の材質 250 図33. H&C金型と従来金型のシャルピー衝撃値の比較 下型金型温度が成形温度に到達後,成形材料を金型に投入し,成形圧力1 MPa,5分の予備成形後,本成形5 MPa,30分を行い,圧力を保持したまま冷却を行った. 成形が正常に行えているかの確認として,従来金型による過去の研究結果から,炭素繊維とマトリックス樹脂の接着強度を感度良く反映するシャルピー衝撃試験を実施した.JIS K 7061に準拠し,炭素繊維軸と平行方向のエッジワイズ試験を実施し,従来金型との比較を行った.のと判断した. 成形サイクルが短いことやリサイクル性に優れていることから,軽量化材料の最有力候補として熱可塑性CFRPが注目されているにも関わらず,我が国においてはほとんど普及していない.その要因のひとつにコストが高いことが挙げられているが,プリプレグから成形品を製造するための成形技術開発がほとんど行われていないことも大きな問題である. 上型EdgewizeCF 90°層1) 山根 正睦:“熱可塑性コンポジットのプレス成形の特徴と適用事例”, プラスチックス, Vol. 7, 日本工業出版 (2018), pp.11-19. 2) 富岡 義人, 小野 徹郎編著:“建築デザインの構造と造− 66 −謝 辞 参考文献 図33に示すH&C金型によるシャルピー衝撃値は,従来金型による値と同等であり,成形は正常に行えているもPA6/CF UD材の耐衝撃性比較従従来来金金型型HH&&CC金金型型そこで,本研究ではプリプレグからダイレクトに成形品を得る成形技術として,金型のH&C技術の開発を行った.得られた結果を以下にまとめる. ・ラティス構造の耐圧強度 熱容量が小さく,プレス成形の圧力にも耐える金型構造として,金属AM技術によるシェルとラティスからなる入れ子構造を考案し,その可能性を示した. ・過熱水蒸気による金型入れ子の昇温試験 実験とCAE解析の結果が定性的に良い一致を示した.CAE解析は金型の流路設計,温度分布の予測に有用である.また,蒸気発生能力,配管抵抗,配管の断熱の影響が大きく,実用化には更なる検討が必要である. 目標である金型昇温時間5分を達成できなかった.目標未達の原因は,蒸気発生能力不足,入れ子の亀裂による蒸気漏れ,金型の断熱不足等が考えられる.一方,冷却媒体に水を使用することにより,冷却効果は極めて大きいことが分かった. 従来工法で作製した試験片と同等の衝撃値が得られた. アルミは金型温度の均一性は得られたが,造形時の膨張・収縮による応力集中部分での亀裂を回避することが極めて困難であった.H&C金型の入れ子の材質としては,強度も高いマルエージング鋼が適している. Impact本研究の実施にあたり公益財団法人天田財団より重点研究開発助成B課題研究(AF-2017003)を賜りました.ここに深く感謝申し上げます.また,本研究は金属積層造形技術(三光合成,松浦機械製作所,福井県工業技術センター),流体のCAE解析技術(福井大学,三光合成),金型設計技術(岩崎機型,福井大学),熱可塑性CFRPの成形・評価技術(福井大学)という異なる技術分野の知識,経験,技術を結集して成されたものであります.ここに関係者の皆さまへ深く感謝申し上げます. 形”, 鹿島出版会 (2015). 2522722512532632502712512462661510

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