表3および図8に造形結果を示す.柱のピッチを9.2 mmおよび15.5 mmとし,軸径を1.5, 2.0, 2.5 mmと変化させ造形を行った.②, ③, ⑥は①の造形崩れによるスキージング不良の影響があると判断し,②, ③, ⑥の再造形を実施した結果,軸径がφ2.0 mmの②はラティス部の一部崩れが発生したが,軸径φ2.5 mmであれば,ラティス部が崩れることなく③, ⑥共に造形可能であることが判った. 3.入れ子内の蒸気の流動解析 3.1 モデル金型による実験と解析モデルの検討 図7. アルミ製圧縮試験片 図10. 過熱水蒸気によるモデル金型の昇温試験 図8. アルミの造形結果 図9に示す平板金型の雄型を想定したモデル金型を松浦機械製作所製 LUMEX Avance-60を使用して,マルエージング鋼にて造形した.5 mm厚のシェル状ソリッドの間にラティスを形成した構造となっている.過熱水蒸気発生装置はトクデン製 UPSS-W20Hを使用した.蒸気発生量20 kg/hr.,蒸気温度は200~700 ℃の範囲で制御可能である. 表3. アルミ製ラティス構造の検討 図9. □250 mm平板金型(雄型)の造形モデル 図10に示すようにモデル金型をUPSS-W20Hに接続し,500 ℃の待機運転状態から過熱水蒸気を流した.モデル金型の表面には黒色の耐熱塗料を塗布し,サーモカメラ(FLIR製 E5)にて表面の温度分布を計測した. マルエージング鋼では造形可能な構造でも,アルミでは造形が困難であることが判った.これは材料の強度,および線膨張係数の違いによる造形物の熱収縮の差によるものと考えられる.そこで,アルミ製ラティスの構造を再検討し,蒸気の流動抵抗を少なくするため,および熱収縮による変形を防止するために軸径を変化させ,マルエージング鋼並の柱のピッチで造形が可能であるかの検討を行った. 試試験験片片No. ピピッッチチ (mm) 軸軸径径 (mm) ①① ②② ③③ ④④ ⑤⑤ ⑥⑥ 造造形形結結果果 ・天井面の崩れ発生 ・ラティス部の崩れ発生 ・ラティス部の一部崩れ発生 ・天井部にスキージングブレ ードとの擦れ発生 ・ラティス部の一部崩れ発生 ・粉敷きがうまくされず, レーザの重ね塗りが発生 ・天井面の崩れ発生 ・ラティス部の崩れ発生 ・天井面の崩れ発生 ・ラティス部の崩れ発生 ・天井部にスキージングブレ ードとの擦れ発生 1.5 2.0 9.2 2.5 1.5 2.0 15.5 2.5 本研究のH&C金型の設計に際しては,金型のどこから過熱水蒸気を供給し,排出するのか,昇温時間,温度分布を最適化するためにはCAE解析が必要である.そこで,モデル的に金型の雄型を想定した入れ子を造形し,CAE解析モデルおよび解析条件を検討した. − 61 −
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