助成研究成果報告書Vol.35
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2.2 ラティス構造の検討 表1. マルエージング鋼製圧縮試験片寸法および結果 表2. アルミ製圧縮試験片寸法および結果 図5に示すようなラティス構造について軸径と縦の柱のピッチを変化させ,圧縮試験用の試験片を造形した.図6. 圧縮試験用治具に試験片をセットした様子 生 生 図4. 金型の基本構造のイメージ 27 41 58 68 105 148 しかし,金型の成形面を形成し,シェル構造にするためには,成形面であるシェルを支え,様々な方向からの成形圧力に耐え得るサポートの構造を検討する必要がある.そこで,建築物等で多用されているラティス構造に着目した2).金型の基本構造のイメージを図4に示す. 熱可塑性CFRPのプレス成形に必要な成形圧力は,スタンピング成形の場合は15~30 MPaという高い成形圧力が必要であるが,H&C成形の場合は樹脂が完全に溶融状態での成形となるので,成形圧力としては10 MPaも見込んでおけば十分である.そこで,安全率を3と仮定し,ラティスの寸法を変化させ,破壊応力30 MPa以上を満足するラティスの基本構造を検討した. 圧縮試験には試験速度を一定に保持できる圧縮試験機(島津製作所製 UH-1000kN)を使用し,ラティスに垂直に荷重が掛かるように,図6に示す圧縮試験用治具を製作した. 金型の入れ子の造形金属は,マルエージング鋼およびアルミの両方で試験を実施した.マルエージング鋼での試験片の寸法および圧縮試験結果を表1に示す.表1の結果から,熱容量を可能な限り小さくする構造として,R5の構造で成形圧力に耐え得る構造であることが判る.(a) R1, R2, R3, HT1, HT2, HT3 (b) R4, R5, R6 図5. 圧縮試験片の造形データの例 最最大大荷荷重重破破壊壊応応力力 ((MPa)) 最最大大荷荷重重破破壊壊応応力力 ((MPa)) 造形割れ発生 造形割れ発生 107 272 70 177 97 246 130 51 試試験験片片 熱処理 試試験験片片 造形 テスト ラティス ジャイロイド A4 但し,試験片サイズ:□50 mm,高さ50 mm, 天板厚さ:約5 mm,ベースプレート厚さ:10 mm ピッチは柱の芯々距離 − 60 −熱処理を行えばR4の構造でも可能である.なお,R2およびHT2で既に過剰性能であったため,R3とHT3の試験は実施していない. 但し,試験片サイズ:□50 mm,高さ53 mm, 天板厚さ:約5 mm,ベースプレート厚さ:約18.5 mm ピッチは柱の芯々距離,生は造形したそのままの状態, 熱処理はメーカー推奨条件による時効処理を表す. 次に,熱伝導性,軽量性の観点からアルミでの造形も実施した.アルミでの試験片の寸法および試験結果を表2に示す.マルエージング鋼での結果から,軸径は1.5 mmに固定し,柱のピッチのみを変化させた. 造形テストの結果,図7に示すように,AT1~AT3の全ての造形物に亀裂が発生した.そこで,柱のピッチを小さくしたA1~A3の造形を行い,圧縮試験を実施した.強度的にはどれも問題ないが,柱のピッチが小さく細かいラティス構造となり,蒸気の流動を妨げる恐れがあると考えられる.右下はジャイロイドという構造であるが,強度がラティスに比べて低いため,ラティスを優先することにした. 軸軸径径 (mm) R1 φ1.5 R2 φ2.0 R3 φ2.5 HT1 φ1.5 HT2 φ2.0 HT3 φ2.5 R4 φ1.5 R5 φ1.75 R6 φ2.0 ピピッッチチ (mm) 9.7 9.6 9.5 9.7 9.6 9.5 16.16 16.08 16.00 軸軸径径 (mm) AT1 φ1.5 AT2 φ1.5 AT3 φ1.5 A1 φ1.5 A2 φ1.5 A3 φ1.5 ピピッッチチ (mm) 8.1 6.5 5.4 3.2 4.0 5.4 t1.0 (kN) 207 410 (kN) 造形割れ発生 81 161 307 568 120 223

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