助成研究成果報告書Vol.35
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(2019年度国際会議等参加助成(若手研究者枠)AF-2019056-Y1)図1にAlCrNとNitridingによるテアリング部のEBSDによる結晶組織解析を示す.テアリングの深さを比較すると,AlCrNに比べて,Nitridingのテアリング深さが小さい.また,テアリングは再結晶層に出現しており,再結晶層が小さい時テアリング深さも小さい.AlCrNは摩擦係数が小さく,摩擦試験による摩擦係数を用いた押出しシミュレー図1AlCrNとNitridingダイスのEBSDによる押出材組織観察(押出条件:ビレット温度450ºC,ラム速度1.0mm/s)2・2学会での役割著者は本学会のSecretaryとして,学会のWebページの作成,基調講演者との講演の交渉,参加者への窓口業務な2・1著者の講演内容著者は,Effect of Die Coating on Tearing in Hot Extrusion of 7075 Aluminum Alloyと題して,A7075合金の熱間押出し加工で発生する割れ欠陥であるテアリングの発生挙動謝辞参考文献9TH ICTMP2021 –INTERNATIONAL CONFERENCE ON TRIBOLOGY INMANUFACTURING PROCESSES &JOINING BY PLASTIC DEFORMATIONが2021年11月24-26日にWeb学会として開催された.この学会は加工におけるトライボロジーについての国際学会であり,Prof. KuniakiDohda(NorthwesternUniversity, USA)がChair,Prof.Gracious Ngaile(North Carolina State University, USA)がVice-Chair,Prof.Sathyan Subbiah(Indian Institute of TechnologyMadras, India)がHost-CommitteeChairを務めた.キーワード:加工におけるトライボロジー,押出し加工,A7075合金,テアリング,ダイコーティング本国際学会は,2020年に米国シカゴで開催される予定のものであったが,新型コロナウイルスの状況を鑑みて2021年に延期された.また,Web学会ということもあり,参加者が90名から40名程度まで減少した.一方で,Prof. DohdaやProf.Sathyanの強い働きかけもあり,コーティング分野の大家であるProf. Ali Erdemir (Texas A&M University, USA)を含む3つの基調講演者を招き,日本やインドなどのアジアをはじめ,ヨーロッパ,米国などの著名な研究者が参加して,機械加工や接合も含めたあらゆる分野の加工におけるトライボロジーについての最新の研究が報告された.とダイコーティングによる抑制について報告した.テアリングは高温・高速度条件で発生することが報告されており,A7075合金に含まれるMgやZnで構成される可溶性の金属間化合物が高温時に結晶組織で局部溶融すること,また押出し時に被加工材に作用する引張応力によって割れが進展する1).そこでダイコーティングをダイスに施すことで,加工発熱を抑えテアリングの抑制を試みた.報告内容として,熱間塑性加工を対象とした摩擦試験である熱間前後方摩擦試験によるコーティングの熱間時の摩擦係数の測定と実験でのテアリングの発生挙動を調査した.摩擦試験の結果から,Nitriding,AlCrN,TiAlN, Diamond-like-carbonの500℃でのせん断摩擦係数はそれぞれ,1.0,0.2,0.5,1.0となり,AlCrNの摩擦係数が最も低いことが分かった.富山大学学術研究部工学系助教船塚達也1)ゲンバンルンスカンタカン・船塚達也,・高辻則夫・ションから加工発熱や押出し時に被加工材に作用する引張応力が緩和されることが観察された.どを行った.また,学会を通して加工におけるトライボロジーの分野での最先端の研究の動向調査および研究者との交流ができた.本研究は2019年度国際会議等参加助成(若手研究者枠)AF-2019056-Y1の助成の下,講演が出来ました.ここに感謝申し上げます.村上哲・堂田邦明:軽金属, 68-12(2018), 660-666.1.ICTMP20212.著者の講演内容と学会での役割− 450 −■■■■■■■■ ■ ■への参加報告書

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